フェラーリのキミ・ライコネンは、今週末のレースでフェラーリF2007に新品のV8エンジンを積めるため、“非常に楽観的な気分”だと語っている。
F1世界選手権の第3戦バーレーンGPを目前に控え、ライコネンが語ったところによると、確実に言えることはなにもないが、チームがより調子を上げ、マクラーレン・メルセデスのフェルナンド・アロンソ、ルイス・ハミルトンの両ドライバーに対し、より一層チャレンジできることを期待しているという。
「バーレーンでは新品エンジンを使用できる。おかげで、とても気が楽だよ」とライコネン。
「いつも言っているように、僕は勝つためだけに戦っている。僕らがパッケージ全体を100%機能させられたら、メルボルンで示したような速さを取り戻せるはずだ」
「シーズン開幕前、バーレーンで良いテストができた。もちろん、それ以降もマクラーレンは向上しているが、少なくともセパンでのレース以上に彼らに挑戦できるはずだ」
「週末を迎えるまで、その展開は決して分からない。F1は驚くべき早さで進化しているし、レース中にもいろんなことが起きる。僕はただ、先週の日曜よりは調子がいいことを期待するだけだ。優勝できるようなスピードを取り戻すために、チームもできる限りのことに取り組んでいる」
バーレーン・インターナショナル・サーキット自体についてはライコネンが気に入っているコースだが、必ずしも簡単だとは言えないようだ。これまでのところ、ここでは3位を2度獲得しており、これが彼の最高位である。
「僕はサキールを気に入ってる。チャレンジングなコースだ。(昨年まで)常に僕らはここで十分なスピードを持ち合わせていたけど、どういうわけか望むように週末をうまくまとめることができなかった」
「そういうことも時には起こる。全てがうまくいくように願っていても、いくつかのサーキットは試練を与えてくるんだ」
再びマレーシアGPについて問われたライコネンは、フェラーリにとって厳しいイベントだったと繰り返した。実際のところ、彼は複雑な心境であった。3位でゴールし、6ポイントを得たことに満足する一方で、勝利に向けてチャレンジできなかったことに大きな苛立ちを感じていたからだ。
「マレーシアの週末が、僕らにとって望ましくなかったのは確かだ。週末をスタートするのに自分たちがベストポジションにいるわけではないことを、僕らは最初から分かっていた。エンジンへの不安があったため、妥協に妥協を重ねなければならなかった。そのため、僕らは望まぬポジションを受け入れるしかなかった」とライコネンは続ける。
「そのエンジンでは常に安全策を取らなければならず、ほかにも技術的なトラブルがあったため、妥協を余儀なくされた。僕はいつだって優勝を目指して戦いたいんだ。とにかく完走できればいいというレースをしなければならなくて、僕が少しだけ落胆し、物足りないと感じたのはそのためだ。サッカーでいうと、スコアレスドローで終わらせるために試合をした感じだ」
「結果的には3位で終えた。確かに、これはあのレースで僕らが望み得るベストな結果だった。6ポイントを追加したし、いまの僕らにとって最も大切なのは、毎戦ポイントを取ることだからね」