F1第2戦マレーシアGP決勝レースが、マレーシアのセパン・サーキットで行われた。
午後3時、好天に恵まれ、気温34度、路面温度57度、湿度58%という高温多湿の厳しいコンディションで、56周のスタートが切られた。各々、8番手、9番手のグリッドからスタートを切ったヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーは、スタートで若干ポジションを落とし、ヤルノ・トゥルーリが9位、ラルフ・シューマッハーが13位で序盤戦へ突入。その後は、ペースの遅いライバルカーに行く手を阻まれるなど苦戦を強いられたが、ヤルノ・トゥルーリは粘り強く戦い、ポジションを上げ、最終的には7位でフィニッシュ。2ポイントを獲得した。
一方、ラルフ・シューマッハーは、タイヤの空気圧が下がるというトラブルに見舞われ、ポジションアップを果たすことが出来ず、最後までレースを走り切ったものの、1周遅れの15位でレースを終えることとなった。
ヤルノ・トゥルーリ
「ポイント獲得が出来て嬉しい。良い週末を過ごせた。私はずっとハードに戦い続け、“TF107”も良く応えてくれ、その全ての性能を最大限に利用することが出来た。唯一、残念なのは、スタートが上手く行かなかったことで、レースのほとんどをG.フィジケラ(ルノー)の後方で戦わなくてはならず、かわせなかったことだ。最初の給油までは、私の方が彼よりも速かったが、このサーキットは先行した者が有利な傾向にある。しかし、我々はその後も良いペースを維持し、最後の10周までは、安定して速いラップを刻むことが出来た。最後の10周は、些細な技術的トラブルに見舞われ、それ以上のアタックは諦めざるを得なかった。とはいえ、今日の結果には満足しており、週末を通してミス無く作業を行ってくれたチームに感謝したい」
ラルフ・シューマッハー
「この週末は始めから厳しいものだったが、今日も全てが上手く行かない一日だった。決勝レースでのスタートが上手くいかなかったことに加え、その際ヤルノ・トゥルーリを避ける必要があり、そのためいくつか順位を落とした。その後、最初の給油までの間は、先行車に阻まれることとなった。最初の給油から間もなく、タイヤの空気圧が下がるというトラブルに見舞われ、予定外のピットインを余儀なくされた。それによって、早めに多くの燃料を積むこととなり、重く、バランスの悪い状態で走らざるを得なかった。全体的に見て、ポイント獲得もならず、困難なレースだった。しかし、来週にはバーレーンGPが迫っており、次戦こそは良い結果を期待している。ヤルノ・トゥルーリの結果は、我々が2台揃って挑戦出来る速さを持っているということを示している」
新居章年
技術コーディネーション担当ディレクター
「気温35度に近い状況でヤルノ・トゥルーリが粘り強く走って2戦連続ポイントを獲得出来、応援をして下さる皆さんの期待に少しは応えることが出来たのではと、一寸ほっとしている。一方、ラルフ・シューマッハーは2セット目のタイヤの空気圧が下がり、早めに2度目の給油を行ったことでポジションを大きく落としてしまった。また、両ドライバー共スタートで順位を下げたことも後々レース展開に大きく影響を与えてしまった。来週のバーレーンGPまでわずか1週間であるが、細かなところも含めてしっかり見直し、1レース1レース上を目指して行けるように頑張りたい」