◆佐藤琢磨(スーパーアグリ)
Q:オーストラリアではいい走りを見せていたが、驚いたか?
TS:素晴らしいパフォーマンスだったと思うし、チームにとってもまさしく素晴らしい偉業となった。僕らにとって、とてもエキサイティングな瞬間だった。これまでQ2まで進んだこともなかったのに、Q3にまで進出できたんだ。本当に興奮したよ。でもおもしろいよね。だって、ああいう時にどうすればいいのか分からないって感じの状況だったんだ。僕らはすべての準備を去年から整えてはいたんだ。その準備が活かされるチャンスもほとんどないって分かっていたけどね。(オーストラリアでは)すごいプレッシャーのなか、僕らはうまく対応して、ひとつのミスも犯さなかった。プラクティスからいい仕事をして、達成したんだ。素晴らしい土曜となったし、日曜も同じくそうだ。土曜の走りに比べると、少し物足りないパフォーマンスだったし、最終的な結果にはちょっとがっかりしたけど、それでもチームは素晴らしい偉業を成し遂げたと思う。新車の力は計り知れないし、(土曜の時点で)その後のパフォーマンスが衰えるなんてことは分からないから、日曜にコンディションが変わってしまったのには少し驚いたよ。それでも僕らはものすごく満足しているし、この勢いがここでも続くことを願っているよ。
Q:テストを見た限り、その勢いは持続しそう?
TS:テストはとてもポジティブなものだった。でも、メルボルンはなんていうか……何が起こっても不思議ではないんだ。開幕戦だし、サーキットの特性や天候を考えても、全てが起こり得る場所だ。メルボルンでのパフォーマンスは素晴らしかったし、上位につくために色々なことが上手く作用したんだと思う。でも、ここセパンでテストを行ったことにより、みんなベンチマークがどこにあるか把握しているし、基本的に全員が進化している。メルボルンで僕らが見せたような進歩はここでは難しいし、既にテストを行っているシルバーストンやバルセロナという場所のほうがいいだろうね。僕は今回のレースで過剰な期待はしない。でも堅実な仕事ができるよう願っているし、メルボルンでのパフォーマンスに近いものがここでも見せることができると思うよ。
◆ネルソン・ピケJr(ルノー)
Q:あなたはテストドライバーですが、レースでの役割は?
NP:僕は勉強のためにここにいるんだ。できるだけ多くの経験を積むためにね。今年は僕にとってF1初年度だし、すべてのことに対して、どう対処していけばいいのかを学ぶ必要がある。ドライバーは何をするのか、タイヤの働きはどうなのか、どんな事態が起こり得るのか……経験を積み、時間をかけて学ぶんだ。僕はサードドライバーだし、何かが起きたときのために、走る準備はしておかないとね。
Q:チームに対しては、今年どんな期待を持っている?
NP:僕らが望んだようなスタートは切れていないと思う。去年、選手権でタイトルを獲得したことを考えれば、僕らはトップを走ることをもちろん期待していた。でもタイヤが変わり、チームもそれに対処し切れなかった。クルマの開発もかなり遅れていたしね。僕が始めてマシンに乗り込んだ時は、タイヤもそこまで変わってはいないように感じた。その後、チームはかなり進化したが、望んだほどのステップアップはできなかった。大幅な遅れだとは思わないが、僕らはとにかく進歩する必要があるし、少しずつ目標に近づけるだろう。一朝一夕で変わることはない。速さを取り戻し、結果を出せるようになるまでは、あと数レースはかかるだろうね。