フェラーリのキミ・ライコネンは、3週間前にメルボルンで使用したエンジンについて、チームが確かに一定の“懸念”を持っていると語っている。
先のオーストラリアGPでポールポジションを獲得したライコネンは、スタートからフィニッシュまでリードを守り、マクラーレン・メルセデスのフェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンを破るという余裕の勝利を挙げた。しかしレース終盤、F2007に水漏れのトラブルが生じたため、彼はペースを緩める必要があったという。
今週末のマレーシアGPを前に語ったライコネンは、予選前にエンジンを交換する必要がでてくるかもしれないと認めた。そうなれば、ペナルティにより10グリッドの降格処分を受けることになる。
「いささかの懸念はあるよ。僕らはレース終盤にちょっとした水漏れのトラブルに見舞われて、チームは僕にスローダウンするように言ってきたんだ。プラグの問題で無線が働かなかったため、ピットレーン脇のサインボードに“クール”と書いてね」とライコネン。
「その後、エンジンはチェックを受けて、チームはいくつかのシミュレーションも行った。今は技術者たちがデータを持っている」
「もちろん、僕らはあのエンジンが週末いっぱい保ってくれて、予選前に交換する必要がないことを願っている。僕らのチャンスを完全に活かしたいからからね。もしエンジン交換が必要になれば、明らかに僕らの状況は少し変わるだろう。予選結果から10ポジション下がったグリッドからスタートしなくてはならないので、すべてがずっと困難になるだろうし、そうなれば目標は可能なかぎりで最もいい結果を出すということになる。しかしいずれにしても、僕らは全力で臨むよ!」
その問題にもかかわらず、ライコネンはセパンでのレースを非常に楽しみにしているという。2003年、彼はここでF1初勝利を果たしたが、それ以外はあまり運に恵まれておらず、2006年、2004年、2002年、2001年はリタイアという結果に終わっている。今週末、エンジンがどうなるにしても、彼は少なくともしっかりポイントを獲得することを目指す。
「何年か前に、僕はマレーシアでF1初勝利を挙げた。その後、僕は優勝を重ねてきたけど、初勝利というのは決して忘れないものだよ。それは確かだ」と彼は語った。
「今週末が僕らにとってポジティブなものになることを願っている。メルボルンでの週末のようにね」
「先週、僕らはとてもいいテストができた。僕は2日間マシンをドライブして、必要なデータをみな集めることができた。F2007は、あらゆる種類のコースで本当にコンペティティブなマシンのようだし、チームはすべての面において、それをさらに改善する努力を続けている。チームのメンバー全員が持つ闘争心は本当に素晴らしいよ。チャンピオンシップはスタートしたばかりだけど、もしタイトルを獲りたかったら、常にポイント圏内でフィニッシュできるようにドライブしなくちゃならないのは、もう明らかだ」