ペトロナスがバックアップするBMWザウバーにとって今年初のホームレースとなるマレーシアで、ニック・ハイドフェルドは、フェラーリ、マクラーレンに続く3番目のチームとしてのポジションをBMWが維持できるだろうと自信の程を覗かせている。
先のメルボルンでシーズン前と変わらぬ速さを見せたハイドフェルドは、キミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソ、ルイス・ハミルトンに続く4位でフィニッシュした。しかし彼は、BMWがコンストラクターズ選手権で上位を目指すには、マレーシアで2台とも完走する必要があると考えている。途中までポイント圏内を走っていた僚友のロバート・クビカは、冬季テストでも障害となっていたギアボックスのトラブルに見舞われ、リタイアを余儀なくされた。
「(セパンでの)テストはとても役立った。レースに向けてかなり調子が上がっていると思う」とハイドフェルド。
「今度はぜひ2台とも完走を果たしたいね」
先週セパンで4日間に渡って行われた合同テストでは、ほぼ全日程に渡って熱帯地方特有の暑さと湿気に見舞われた。ここでの激しい天候の変化を十分承知しているハイドフェルドだが、彼は週末に何が起ころうとも力強いパフォーマンスを見せることができるだろうと語った。
「この暑さの中でレースをしても、これまでまったく問題はなかった。でも、あのコンディションに慣れるために、しばらく時間を取るのはいいことだ。特にあの凄い湿気に慣れるには、ヨーロッパ中央部に住む僕たちにとっては、ちょっと時間がかかる」ハイドフェルドはレース前のセパンテストに2日間参加し、個人的に得るものが色々あったことをほのめかしながら、このように語った。
「でも、セパンでは信じられないような豪雨を経験したこともある。真っ青な空なのに、一瞬のうちにすべてのものが雨に消える。雨の中をドライブするのは視界が悪いため、常に危険が伴う。でもセパンの雨はふつうじゃないから、視界の悪さはどこよりも酷い。それでも僕は雨が好きだ。ウェットコンディションの中を700馬力で飛ばすのはすごく面白い。それにどっちにしても、僕はマレーシアではいつも上手くやれるんだ」