レッドブル・レーシングのデイビッド・クルサードは、彼とウイリアムズのアレックス・ブルツがともにリタイヤする原因となったアクシデントに関して、その責任は100パーセント自分にあると語っている。
クルサードはターン3の進入で誤った判断があったと認め、ブルツに謝罪した。今回のグランプリにおいてリタイヤしたドライバーはわずか5人、そのうちふたりがクルサードとブルツであり、アクシデントが無かったとしても、彼らのうちのいずれかが入賞圏内でフィニッシュすることは無かったはずだ。しかしふたりは、ともに振るわなかった予選結果を取り戻そうと努めており、そのアクシデントが発生した際は14位争いの最中であった。その事故により、クルサードのRB3はブルツのマシンを飛び越えグラベルトラップへと突っ込むと、そこでレースを終えた。
「アレックスの内側を抜けようとしたんだけど、まだ距離がありすぎたんだ。それでやっちゃったってわけさ!」とクルサードは事故の原因を率直に語った。
「彼をパスしようとしたんだけど、甘く考え過ぎていたんだ。コーナーの侵入でスピードを落としきれていなかった。だから衝突は僕のミスであり、アレックスのせいではない。彼には申し訳なく思うけど、行けると思ったチャンスは逃すことはできない。残念ながら今回は、結果としてチャンスではなかったということになるけどね」
一方のブルツは、自分の後ろにクルサードがいることは気付いていたが、その場所でアタックを仕掛けてくるとは予想していなかったと語っている。衝突後、ブルツは何とかFW27を走らせようとしたものの、次のコーナーまでしか進むことができず、結局マシンを止めることになった。
「デイビッドが2回目のピットストップを終えてコースに戻った時、僕のすぐ後ろについたことには気付いていた。突然衝撃を感じたと思ったら、次の瞬間、彼のマシンが僕のマシンの上に落ちてきた。接触の衝撃で彼のマシンは宙に舞って、僕の上に乗り上げたんだ」とブルツ。
「おおごとに見えただろうけど、僕は無事だ。こんなふうにレースが終わってしまって残念だけど、これもレースだよ。パドックに戻ると、デイビッドがすぐに謝りに来てくれ、あの事故に関して紳士的な態度をとってくれた。だからといって僕やチームの事態が変わるわけではないけどね。でもこういうことも時には起こるものだ」