開幕戦オーストラリアGPの決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのルーベンス・バリチェロは11位。ジェンソン・バトンも15位完走だった。
雲一つない快晴に恵まれた、決勝当日。風はやや強いものの、気温21度、路面温度40度という、絶好のレースコンディションとなった。スタート直後の1コーナーでは、若干の混乱が見られたものの、全車クリア。バトンはひとつ順位を上げて13番手、バリチェロも2周目にはチームメートのすぐ後ろに付いた。
しかし2台ともペースが伸びず、前を行くN・ロズベルグ(ウィリアムズ)に周回ごとに離されて行く。バリチェロは序盤、コンクリートウォールにマシン左側を接触させたが、走行には大きな影響はないようだ。
バトンはその後もペースは伸びず、14周目にはバリチェロが先行する。しかしバリチェロは19周目の最初のピットインで、17番手に後退。一方27周目までピットインを持ちこたえたバトンだが、ピットロードでのスピード違反に問われ、ドライブスルーの罰則を課される。バリチェロが15番手に上がった代わりに、17番手まで下がった。
終盤、バリチェロは11番手まで順位を上げ、チェッカー。バトンも前のクルマのリタイヤに助けられ、15番手に。ポイント獲得はならなかったものの、2台完走を果たした。
■ジェンソン・バトン 15位
「残念だけど、僕にとって、いい日でも、いい結果でもなかった。第1スティントは燃料のせいで、マシンが重かった。そして、クルマのアンダーステアに悩まされ、早めにピットストップをしなければいけなかった。最初のピットインでフロントウイングの調整をお願いしたが、ラジオにトラブルがあって、僕のリクエストが伝わらなく、チームは応えられなかった。次のピットストップで、ウイングをかなり立てたんだけど、大きな違いは出なかった。フロントエンド部分の空力に問題があると思う。それが問題だとしたら、すぐに解決できるはずだ。それから、さらに悪いことに、ドライブスルーペナルティも重なった。解決すべき点が何かは分かっているし、次のレースまで3週間あってそれまでにはテストもある。次戦マレーシアで、これらの改善を証したい」
■ルーベンス・バリチェロ 11位
「ポイントは獲得できなかったけど、今日はコンペティティブなレースができたように思う。タイヤはうまく機能したし、僕らの戦略を活かせたと思う。レース序盤でジェンソンの後ろにいた時にタイムロスしたけど、これもレースだからね。チームオーダーなんてないから、タイミングを見つけて、抜かなければならなかった。このことがなければポイント獲得の可能性がかなり高かったと思う。今日は、マシンの能力を最大限引き出せたと思う。たくさんの改善点もわかった。少なくとも、問題点と解決策は分かっているし、マレーシアまでには解決できると確信している」
■ジャッキー・エッケラート
エンジニアリング・ディレクター
「今日、2台の信頼性の高さを証明できたことは良かった。ルーベンスは、17番手から11番手に順位を上げ、力強い走りができ、ポイント圏内まであと9秒に迫るタイムでフィニッシュした。ジェンソンのマシンバランスはレース中、終始良くなかった。おそらくフロントウイングの空力部分に問題があると思う。そのことに加え、ドライブスルーのペナルティにより、彼はポジションを落としてしまった。ポイント獲得を狙っているので、レースペースを改善していかなければならない。次のレースまで3週間あるし、それまでによりコンペティティブなマシンを作り上げるために、できることはすべてやっていくつもりだ」