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「レッドブルは成長を急ぎすぎている」とアンダーソン

2007年3月17日

 ゲイリー・アンダーソンが、レッドブル・レーシングは昨年以上の成績を収めるべく、チームの拡大を急ぎすぎていると警告している。

 レッドブルは昨年、F1でよく見られる“2年目の苦境”を経験し、デビューシーズンである2005年の半分ほどのポイントしか獲得できなかった。今年からルノーエンジンを採用するとともに、エイドリアン・ニューエイは一流のテクニカルチームと第一線で活躍できるドライバーラインナップを率いて、グリッド前方への飛躍を目指している。しかしゲイリー・アンダーソンは、問題をお金で解決するだけでは不十分だと指摘する。
「エイドリアンはF1の中でも最高のテクニカルディレクターのひとりだ」と英クラッシュネットに語ったアンダーソン。
「彼は明確なビジョンを持っている。自分が造りたいパッケージを把握して、そのためにどこでどうすればいいのかも分かっている。そして実際にやり遂げることができるんだ」
「エイドリアンの後ろには、マーク・スミスが控えている。彼はもともとジョーダンで働いていた。マークは組織をまとめ、正しい方向へ導くことができる、バランスの優れたテクニカルディレクターだ」
「デイビッド・クルサードはこれまでグランプリで13回優勝している。いささか年をとっているかもしれないが、マシンを操れば今でも上位を走ることができる。一方、みんなから絶賛されているマーク・ウェーバーは、とてもコンペティティブなドライバーだ。したがって、ラインナップについては何の問題もない」


 しかし周囲が知りたいのは、レッドブルが2007年に落ち込みを見せてしまうのかどうかということであろう。このことについてアンダーソンは、莫大な投資にもかかわらず87戦でいまだ勝利のない、ライバルのトヨタを教訓とするべきだと強調した。
「トヨタは湯水のように予算や人的労力を使用し、欲しいと思う人材は片っ端から確保する。しかし、思ったようにはいっていない」
「チームというのものは、緩やかに成長していく必要があるのだ」

「レッドブルはトヨタのようなことはしてこなかったはずだが、もしかすると現在、似たようなことが起こっているのかもしれない。今、レッドブルにはあらゆるものが揃っている。ルノーエンジンも手に入れた。余り物をもらったわけではなく、欲しいものを自ら手に入れたのだ。ひとつ懸念することがあるとすれば、それは成長を急ぎすぎていることだ。新しい人材を一気に投入し、いまはパッケージ作りのためになんとか一致団結しようとしているところだ」
「実際のところ、彼らは今年いくつかのレースで優勝を果たし、タイトル争いに挑めるかもしれない。もしそうならなかった場合、彼らは考えなければならない。例え必要なものを全て手に入れたとしても、チームを一気に拡大しすぎて、団結力を維持できないことはよくあるのだ」


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