新たなF1シーズンに対するルノーのやや控えめな姿勢と歩調を合わせるかのように、チームリーダーのジャンカルロ・フィジケラは、メルボルンでは2005年の優勝の再現を狙うよりも、できるだけ多くのポイントを稼ぐことを目標に置くつもりだと述べた。
ルノーはプレシーズンテストを通じて、見事なまでの信頼性の高さを実証してきたが、チーム首脳陣のほとんどは、R27がまだフェラーリやマクラーレンに匹敵する速さを示せていないことを認めている。フィジケラとしても、開幕戦に向けての彼の目標を下方修正せざるを得ないところだろう。
「シーズン序盤のレースで、できるだけ多くのポイントを稼ぎたい。もし優勝争いができないのであれば、ライバルよりも多くポイントを取るために努力するつもりだし、可能であればポディウムにも上がりたい」とフィジケラ。
「決して楽なレースにはならないだろう。だが、チームのモチベーションはきわめて高い。僕らに巡ってくるチャンスの全てを最大限に生かすつもりだ」
ワールドチャンピオン、フェルナンド・アロンソがマクラーレンへ移籍したため、チームリーダーに“昇進”したフィジケラ。今週末、チームがR27から上位を争うだけのパフォーマンスを引き出せると彼は信じている。
「R27はR26、R25の発展型であり、R26とR25はどちらもメルボルンではいつも速かった」とフィジケラは言う。
「つまり、僕たちにはいいベースラインがあり、新しいクルマには多くのポテンシャルもある。この冬の間、僕たちはシーズンの序盤からフロントランナーたちと争えるように一生懸命に努力してきた。BMWやウイリアムズも上位に挑んできそうだけど、僕としては、今年もやはりシーズン序盤の主な優勝候補はフェラーリ、マクラーレン、そしてルノーだと思っている」