フェルナンド・アロンソ(ルノー/ミシュラン)が、今日のカナダGPでシーズン6勝目を挙げ、同時にミシュランの記念すべきF1世界選手権通算100勝目を達成した。
アロンソはポールポジションからスタートし、序盤はキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス/ミシュラン)の追撃をしのいだ。しかしそのライコネンは、2度目の給油ストップ時にクラッチのトラブルで遅れ、終盤のアロンソは独走状態となった。
ミシュランのF1部門ディレクター、ニック・ショロックは、次のように話した。
「この100勝目は、ミシュランの全員にとって重要な金字塔です。レース現場でも、クレルモンフェランの工場でも、気持ちは全員同じです。ミシュランはこの最高峰レベルで通算14シーズン目で100勝を達成しました。ごく一部を除いて、それらはすべて強力なライバルと戦って得た勝利です。それこそがF1の本質です。私たちの成功に貢献してくれたすべての人々に感謝します」
世界で初めてモータースポーツイベントにグランプリの名前が冠された1906年の西部自動車クラブGPで、ルノーとミシュランが成功をおさめてから100周年の記念日の前日に、くしくもアロンソはこのミシュランの大記録を達成した。アロンソはこれにより、世界選手権でのミハエル・シューマッハ(フェラーリ)に対するリードを25ポイントに広げた。シューマッハは出遅れたスタートから追い上げ、さらに残り2周の時点でヘアピンでミスしたライコネンを抜いて、2位でフィニッシュした。
ジャンカルロ・フィジケラ(ルノー/ミシュラン)は、アロンソと並んでフロントローからスタートしたが、ジャンプスタートをとられてペナルティを受け、最終結果は4位にとどまった。その他のミシュランドライバーは、7位ニック・ハイドフェルト(BMWザウバー)、8位デビッド・クルサード(レッドブル)と続いた。
レースでは2度セーフティカーが入った。最初は2周目、5位争いをしていたファン‐パブロ・モントーヤ(マクラーレン・メルセデス/ミシュラン)とニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ)が接触したときだ。ロズベルグのマシンは壁にクラッシュし、危険な位置でストップした。モントーヤはのちに、最終シケイン出口の壁に接触してリタイヤした。
2度目のセーフティカーの原因をつくったのは、地元期待のジャック・ビルヌーブ(BMWザウバー/ミシュラン)だった。残り10周時点のターン7で、汚れた路面でわずかにラインがふくらむと、そのまま壁に直進した。ドライバーに怪我はなかったが、目前にあったポイントを失った。
各チームは急いで荷物をまとめ、来週インディアナポリスでおこなわれるUSGPにむかう。次の金曜日には再びフリー走行が始まる。