今週末、サーキット・ジル・ビルヌーブで開催されるカナダGPで、ルノーのジャンカルロ・フィジケラは、状況を整えて、優勝争いに加わりたいと考えている。
今シーズンのフィジケラは、これまでのところ8戦中7戦でポイントを獲得しているが、その結果についてはやや落胆しているという。2007年もルノーに残留することが決まり、その発表が追い風となっている今、フィジケラは彼らの信頼に報いたいと考えている。目指すは優勝だ。
「来年も世界選手権を争うだろうチームに残れるのは、本当に嬉しい。2005年、2006年の2年間で培った経験を活かせるのもね」とフィジケラ。
「そうは言っても、今は次の戦いに集中しているよ。この頃は何戦かで力強い結果を残せているけれど、僕が本当に求めている結果ではないし、カナダでは状況を正しく整えたい」
フィジケラは、カナダGPで印象深い結果を残している。1997年から2000年は4年連続で表彰台を獲得、2002年と2004年にもポイント圏内でレースを終えている。また昨年は、レースがちょうど半分を過ぎる頃にメカニカルトラブルが発生してマシンを下りているが、それまでは優勝争いに加わっていた。
今週末の目標を問われると、フィジケラは次のように答えた。
「カナダでは4回、表彰台に上っている。3位が2回、2位が2回だ。つまり、記録されていない順位がひとつだけある」
「今回は、優勝争いができるという自信を持ってレースに臨めるはずだ」
「当然、何事もない週末でなければならない。できるだけ走行時間を確保し、絶対にフリー走行や予選でトラブルが出ないようにする必要があるんだ。仮にそうできれば、カナダで5回目の表彰台を目指せるだろうし、表彰台の一番上を目指して頑張れるだろうね」
しかしフィジケラは自信を見せる一方で、このモントリオールにあるサーキットが非常に厳しいことも認識している。
「難しいサーキットだよ。ダウンフォースが低い分、細心の注意を払ってマシンを走らせるべきだし、かなり的確にシケインを通過しなくてはならない。なぜなら、間違ったラインを通ってしまうと、ミスを取り戻すためのグリップが足りないからなんだ」
「それだけに、アグレッシブな走りとスムーズな走りの間で、正しいバランスを見つけ出す必要がある。でも僕自身は、このサーキットのチャレンジをいつも楽しんでいるよ。2005年は僕らのマシンが力強いところを見せたし、リタイアを喫するまでは、僕がレースをリードしていたからね。そのレースの前半までは素晴らしい思い出が残っているから、昨年リタイアを喫してマシンを下りたところから、さらに先へと進みたい。ルノーのマシンパッケージはカナダですごく強いはずだし、ぜひ優勝争いに加わりたいと思う」