BMWザウバーのボス、マリオ・タイセンが、ルノー、フェラーリ、マクラーレンの“ビッグ3”に次ぐ成績を収めたイギリスGPに続き、今週末のカナダGPでも好成績を挙げたいと語った。
BMWザウバーは現在17ポイントを獲得してコンストラクターズ選手権の5位につけている。4位のホンダまで12ポイント差、6位のウイリアムズとの差は7ポイントある。また、ザウバーはこれまで8戦中6戦でポイントをあげ、ニュルブルクリンク、バルセロナ、モンテカルロ、シルバーストンのここ4戦では連続ポイントを獲得している。
「前回のGPで、我々のチームは初めて、第4のチームの座についた」とタイセン。
「大成功だったし、私たちにとってはとてもモチベーションのあがる結果となった。モントリオールでも、イギリスGP同様の走りを見せて、前半戦をポジティブなムードで締めくくりたい」
カナダGPに関し、タイセンは「シーズン中のハイライトの1つだ」だ述べた。
「カナダは、テクノロジーやドライビングの面だけでなく、環境面でもチャレンジングなサーキットだからね」とタイセン。
「カナダのF1ファンはみんな熱狂的だ。BMWファンの割合は昔から多い。カナダはBMWにとって売上の多い重要なマーケットだ。合衆国やカナダといった北米地域だけでなくメキシコやアルゼンチンといったラテンアメリカ地域も含めたアメリカ大陸全体は、ヨーロッパに次ぐ売上がある」
「レーストラックはセント・ローレンス川に浮かぶ景観の素晴らしい島にある。万博やオリンピックが開かれたところでもある。景観は木がたくさん生えており牧歌的だが、木の葉がラジエターを塞ぐなど、障害になることもある。サーキット・ジル・ビルヌーブのロングストレートでは、P86エンジンの回転が限界に達する。ここより高速のサーキットはモンツァとインディアナポリスしかない」
一方、BMWザウバーのシャシー・テクニカルディレクター、ウィリー・ランプは、モントリオールではハードブレーキングとランオフエリアの少なさに気を使う必要があると述べた。
「カナダGPでは昔からヘビーなブレーキングが必要となっている。しかし、2006年のレースは例年ほどのブレーキングは必要ない。エンジンがV8に変わりトップスピードがこれまでより落ちているからね。それでも、サーキット・ジル・ビルヌーブはブレーキにとって耐久性が最も試されるトラックであることには違いない。したがって、効果的な冷却が必要であり、ドライバーも慎重なブレーキの使用が求められる」
「空力面では、ダウンフォースはミディアムにする。それを念頭に、私たちは新しいフロントウイングや新しいリヤウイング等の空力パッケージのテストをポール・リカールで行った。また、イギリスGPの次の週も、モンツァでテストを行った。エンジンをV8にして出力が減少したため、今年はダウンフォースを最大限にして走る必要がないことがわかった」