スターリング・モスの偉業を称えて、等身大のブロンズ像が英マロリーパーク・サーキットに建てられ、今週、本人を迎えて除幕式が行われた。
除幕式には、ジョン・サーティース、レイモンド・バクスター、モーガンカーズのチャールズ・モーガン、ティム・パーネル、BRDCのロジャー・レーン‐ノット、同サーキットのオーナー、クリス・ミークらが出席し、彼らの見守る中、ミークの息子の手によってブロンズ像の除幕が行われた。
また現地には、モスが初めてドライブしたクーパー・アルタ2.5Lの他、そのレースキャリアで走らせた20台のレーシングマシンが、一同に展示された。その中には、モスが1961年にモナコGPで優勝を果たしたロータス18などロータス車数台に加え、ジャガー、フェラーリ、バンウォール、マセラッティのマシンも含まれていた。
午後に入ると、モスは夫人を伴い、時間の許すかぎり多くのゲストと話をして回った。その後、モス個人のコレクションから未公開の写真を数多く掲載した最新刊、“the 1961 Stirling Moss Scrapbook”のサイン会を行った。
モスは英クラッシュ・ネットに対し、次のように語った。
「イギリスGP後にマロリー・パークに集まってくれた全員に、心から感謝している」
「レースキャリアの功績を称えた彫像を作ってもらえるというのは、とてつもなく光栄なことだと思う。また、出席者の全員が彼らの時間とお金を使って集まってくれたことを考えると、心苦しいほどだった」
「あの場にいられたのは大変に光栄なことであり、彫像の出来映えも素晴らしかった。数多くの人々が集まってくれたことも、その人たちも本当に素晴らしい。皆さん、どうもありがとう」
キャリアを祝うモニュメントが完成するという、いわばレース人生の指標に到達したことで、モスがレース界から姿を消すのではと不安を感じる人もいるかもしれないが、そういった心配はなさそうだ。お祝いの言葉の中には、“人々をモータースポーツ界へといざなってきたモスには、今後もヒストリック・レーシングで戦い続けてほしい”というものもあった。
「近い将来においては、レースに出るつもりだ」とモスは答えた。
「モス夫人が反対しない限りはね!」