F1第8戦イギリスGPは、マクラーレンにとって、ホームグランプリのひとつだ。チームはイギリスGPに40回参戦し、13勝を収めている。過去7戦の中では4回勝っており、99年、2000年にはデイビッド・クルサード、2001年にはミカ・ハッキネンが優勝、昨年はファン−パブロ・モントーヤがマクラーレンでの初の勝利を飾っている。
キミ・ライコネンにとって、イギリスGPは本当に勝ちたいレースなのだという。
「イギリスGPは、モナコ同様、歴史のあるレースであり、コースも素晴らしい。さらにチームのホームレースでもあるから、ここは本当に勝ちたいね」
「オーバーテイクは可能なので、モナコほどはポールポジションを取ることは重要ではない。レースでは戦略は3つくらいに分かれると思う」
「4月にここでテストした時のラップタイムは2005年より速かった。これは今年はコーナーでのスピードが上がっているからだ。タイムが上がったのは、主にコーナーでのパフォーマンスによるものだ。V8エンジンになり小型化され、空力面が刷新され、ミシュランタイヤのパフォーマンスも向上している。こういった効果が一番出るのはコプスで、ここは元々かなり速いコーナーだったが、以前よりさらにスピードが上がっている。この右コーナーは全開でいかなければならず、そうでなければかなりのタイムロスになる。でも、今年はさらに速くなっているから、正確なドライビングを心がけなければならない。難しくなっているからね」
昨年のウイナー、モントーヤは、シルバーストンが大好きだと語る。
「モナコでは表彰台に上れて嬉しかった。あれ以来、イギリスGPに向け、チーム全員がマシンのパフォーマンス向上に努めてきた。シルバーストンはいくつか本当にエキサイティングなコーナーがあって、素晴らしいコースだ。ここでレースをするのは好きだよ。去年はチームのホームであるこのレースで、このチームでの初勝利を挙げることができたが、今年も同様の結果を目指したい」
「モナコとは対照的なコースで、超高速コーナーがいくつかあり、限界までプッシュする。マゴッツ、ベケッツ、チャペルの流れはすごい。マシンバランスがしっかりきまっていれば、ここはかなりプッシュしなければならない。すばやく方向を変え、クリッピングポイントにつく。これが本当に楽しいんだ。コースのほとんどは高速なので、高速時の安定性が必要で、一方、コース終盤の低速コーナーでも速く走れるようにグリップも確保しなければならず、セッティング上で適切な妥協点を見つけることが大事だ。シルバーストンはタイヤに厳しい。高速の右コーナーが続き、左フロントがかなり磨耗する」