フェラーリのミハエル・シューマッハーはモナコでの目標を優勝に定めている。現ポイントリーダーのフェルナンド・アロンソとのギャップを縮めたいのはもちろんのことだが、当地での6勝目を挙げれば、モナコGP最多優勝タイ記録となるのだ。
シューマッハーは現在、先のバルセロナで優勝したライバルのアロンソに15ポイント差をつけられているが、彼にはモナコ通算5勝の実績があり、対するアロンソはここでの優勝経験がない。シューマッハーとしてはぜひここで勝って、アイルトン・セナの持つ記録と並びたいところだろう。
「モンテカルロはきっとうまくいく」とシューマッハー。
「エキサイティングな週末を本当に楽しみにしている。僕の好きなところだからね。いつも最高のレースになるんだ」
「このレースについては楽観的になっていいと思っている。きっとうまくやれる。だが前にも言ったとおり、このサーキットの特性を考えると、予想を立てるつもりはない。モンテカルロは独特の性格を持ったサーキットだ。今の車ではここと似たような場所でのテストをやっていないから、とにかくベストを尽くせるよう頑張るしかない。モナコではすべてが極限状態といえるので、一瞬のうちに状況が一変してしまう可能性がある。おかげでとてもエキサイティングなレースになるんだ」
ここで勝つためには予選で好位置につけることが重要だというドライバーが少なくないが、シューマッハーはこれに同意せず、難しいモナコで勝利を求めるには、グリッドのどこからスタートを切るかよりも、いい戦略がより重要になるという。
「大抵の人は予選がレース結果に重大な影響を及ぼすというが、僕はそうとも限らないと思う。確かにグリッド後方からのスタートは得にはならないし、僕らももちろん、トップから大きく離されるわけにはいかない」
「でも、それを避けることができれば、たとえ最前列からスタートできなくても、正しい戦略を用いることによっていい結果を出すことができる。いい戦略と速い車を持っていることが重要だ。もしも3番手、4番手、5番手からのスタートになっても、僕らには優勝できるチャンスは十分にある」