マックス・モズレーが、将来、燃料危機を心配する政治家たちが一致団結し、F1を中止させようとするかもしれないという懸念を表明した。

　サンデー・ミラー紙によれば、モズレーは、莫大な燃料を消費するF1が政府からこの先、槍玉にあげられることになるかもしれないと心配している。
　現在、F1各チームはレースとテストで20万リッターの燃料を消費している。モズレーは政治的介入が行われる前に、F1に代替燃料とハイブリッド・システムを取り入れたいと考えている。

「向こう数年のうち、私たちは、F1とは直接関係のない政治的な問題により、燃料問題を解決していかなければならなくなるだろう」
「政治家たちは口を揃えてこう言うだろう。『私たちは国民に対し、燃料の倹約にまじめに取り組んでいる姿を示さなければならない。したがって、F1を中止させるべきだ』と」
「いつだって、私たちの味方をしてくれる政治家というものはいる。彼らと、実りある議論をして、応援してもらう必要がある。燃料効率をよくする方向でリサーチやエンジンをはじめとする開発作業を行えば、私たちの意見に耳を傾けないわけにはいかないだろう」

　F1と政府は以前、タバコ広告をめぐって摩擦を起こした経験がある。モズレーは、F1の存在が目立つがゆえに、再びスケープゴートにされる危険性を懸念している。
「F1はだれもが知っているスポーツだ。たとえば、政治家がテレビで『ノースウェールズラリーを中止する必要がある』と言っても、地元の人間からしか注目を浴びないだろう。しかし、『F1を中止しなければならない』と言えば、メディアでの露出度は大きくなる。これは政治家にとっては願ってもないことであり、私たちにとってはとても危険なことだ」

• -
  ツイート
• 0
  シェア