バーニー・エクレストンは、ここ数年続いたフェラーリの時代が終焉を迎える可能性がある、と予言している。新しいシーズンの幕が開き、オーストラリア、マレーシアの両GPでルノーが連勝しているのは、曲がりなりにもその最初の兆候であるという。
F1の“Mr.ビッグ”、エクレストンは英サンデー・ミラー紙に対し、ルノーとマクラーレン・メルセデスが“実際に追いついてきた”ならば、“実に素晴らしいことである”と付け加えた。
その言葉が事実となるかどうかは、フェラーリが新車F2005をデビューさせる今週末にはっきりするであろう。もしF2005が実力不足ならば、来る10月、最終戦の行われる中国の地で新チャンピオンが誕生するかもしれないのだ。
「最初の兆候(つまりルノー2連勝)から判断したところ、今年ルノーがそれを達成できない理由はないと、私は考えている」とエクレストン。
「私は、ルノーがフェラーリを倒し、ミハエル・シューマッハーからタイトルを奪い取れる状態にあることを願っている」
「まだ、我々は全体像を見てはいない。が、これらの結果が、フェラーリ時代の終焉を暗示している」
「過去数年、フェラーリだけが非常に優勢であった。他チームの働きぶりが余りにもひどかったせいだ。――信じられないほど、ひどかった。幸い、ルノーとマクラーレンが実際に追い上げているようだ。現在、彼らがフェラーリをさらに苦しめることができるならば、実に素晴らしい」
フェラーリは現在のところ、わずか10ポイントを記録するにとどまっている。一方のルノーは26ポイントを獲得し、コンストラクターズ・チャンピオンシップをリードしている。
では、ルノーのジャンカルロ・フィジケラ、もしくはフェルナンド・アロンソのどちらかがドライバーズタイトルの頂点に立ち、勝利の栄冠を手にする可能性があるというのだろうか?
エクレストンは、「もしもフィジケラがミハエルからタイトルを奪取できれば、全く最高だろうね」と言い添えた。「想像してみたまえ。イタリア人がフェラーリを倒す姿を!」