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【2026年F1新車分析:マクラーレン『MCL40』】初回から精巧なウイングを使用。いきなりほぼ開幕仕様デビューという独自路線の王者
2026年2月7日
スペイン・バルセロナでの2026年第1回F1プレシーズンテストが終了した段階で、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが、シェイクダウン仕様のマシンを観察、分析した。今回はマクラーレン『MCL40』にフォーカスする。
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マクラーレンが、ライバルチームの意表を突いてきた。非常に完成度が高く、その上他チームとは明確に異なるコンセプトのMCL40を投入してきたのだ。
コンストラクターズタイトルを2年連続で制したマクラーレンだが、MCL40でも王座を守れるのだろうか。アンドレア・ステラ代表は慎重だ。
「2026年の戦いに、ディフェンディングチャンピオンの肩書きは無意味だ。全員がゼロからのスタートだからね」
とはいえ他チームの2026年型F1カーと比べると、MCL40は最も完成度が高いマシンと言える。というのも彼らは3月の開幕戦までに大きな変更を入れない見込みだからだ(オーストラリアGP前に大幅なアップデートが予定されているフェラーリSF-26とは対照的である)。
マクラーレンはまず現仕様の挙動理解を優先し、大規模アップデートの投入を意図的に遅らせる方針だ。レッドブルでエイドリアン・ニューウェイの右腕として活躍し、現在はマクラーレンのテクニカルディレクターを務めるロブ・マーシャルは次のように語る。
「バルセロナからメルボルンまでの間に見られるものは、ほぼ開幕戦で走らせる仕様と言っていい。私たちの作業の大部分は、このマシンの理解に費やされる。2026年のマシンは非常に複雑で、すべてが新しい。なので序盤から新要素を入れると、物事がさらに難しくなってしまう」
「ライバルの動向も考慮しなければならない。彼らが何を成功させるのか、あるいは失敗するのか、何を見せてくるのか。そこから学ぶ必要がある。だからこそ、可能な限り競争力の高い初期仕様を投入することを選んだんだ」
では、このMCL40にはどのような特徴があるのだろうか。
■開幕戦版に近い、完成度の高い仕様

マクラーレンのマシンの完成度の高さは、フロントウイングだけ見ても明らかだ。MCL40のフロントウイングは、他チームのマシンよりもはるかに複雑な形状となっている。特に目を引くのが、黄色の矢印で示されたアウトボード側の縦フィンだ。ねじれ、ひねりが加えられ、前縁は内側を向き、そこから外側へと徐々に開いていく。すべての2026年型マシンに共通するアウトウォッシュ思想だが、マクラーレンはより洗練された形でこれを実現している(比較的シンプルなアストンマーティンAMR26は、テスト形状に近い)。
フロントウイングの投影面積が大きいという、前規則時代からのマクラーレンの傾向も引き継がれている。
赤い矢印で示される、縦フィンに直交して取り付けられた小型フラップの下向き角度にも注目したい。わずかな揚力を生む可能性もあるが、主目的はアウトウォッシュ方向への渦の回転制御だ。
またMCL40はフラップ調整機構をノーズ内部に配置している。これはレッドブルRB22やメルセデスW17と同様で、フェラーリのような外部配置とは異なる。アクティブエアロのアクチュエーター上部の脱着パネルに開口部があり、ここから左右両側を調整できる構造と思われる。
さらに判別しにくいものの、ノーズ下のプロファイルはV字形状を採用しているようだ。
■マルチリンク式フロントサスペンションを継続

フロントウイングは中央部が強く撓み、そこからアウトボードに向かって広がる形状となっている。これにより強いアップウォッシュが発生し、その気流をサスペンション形状で制御している。この点が、プッシュロッド式サスペンション採用の大きな理由だ。
実際、2026年型マシンのほとんどがフロントにプッシュロッドを採用している。サスペンションシステムの選択について、マーシャルは次のように説明する。
「昨年も、その前の年も、プッシュロッドを使うマシンもあれば、プルロッドを使うマシンがあった。結局は空力上の選択だ。新しいフロントウイングに最適なサスペンション形式はどれか、という話だ」
「この選択は純粋に空力による選択で、メカニカルグリップ的には優劣つけ難い」
ちなみにマクラーレンはレッドブルとは異なり、強いアンチダイブ角を持つフロントサスペンションを維持している点も注目される。

MCL40は、2025年から導入しているマルチリンク式フロントサスペンションを引き続き採用している。
下側ウィッシュボーンは、1点ではなく2点でハブキャリアと接続されており、仮想ステアリング軸を形成する。このジオメトリーにより、操舵角やストローク量に応じてキャンバー、トー角、車高が変化する。
その結果、タイヤマネジメントが向上するだけでなく、ステアリングロッドを空力的に有利な位置に配置できる。
前下がりの強い姿勢を持つMCL40では、“ベネチア風ブラインド”と称されるバージボードも独特だ。他チームよりもタイヤ後流の処理ではなく、フロア外縁の流れ制御に重点が置かれているように見える。
■ディフューザーに、ライバルとは異なるアプローチ

MCL40のサイドポッドは、一見するとシンプルだが、実際には非常に複雑だ。アンダーカット部分に沿ってモノコックが露出しており、強いダウンウォッシュと傾斜角が強調されている。狙いは、フロントタイヤの乱流を外側へ押し出すことにある。
インレット自体は比較的オーソドックスで、シーズン中に進化する可能性が高い。エンジンカバー上のシャークフィンはフェラーリSF-26同様にスリット入りだが、間隔はより広い。この形状は渦を発生させ、空力フローの安定化に寄与する。
意外な点として、MCL40にはディフューザーの切り欠きが見られない。これはレッドブル、メルセデス、フェラーリ、ハースとは異なる特徴だ。
画像からも、メルセデスで見られるようなディフューザー開口部が存在しないことが分かる。

ディフューザー各部の構成は以下の通りだ。
白矢印:ホイール乱流からディフューザーを守るサイドウォール。2026年規則ではディフューザーが小型化され、路面からの距離も大きい
赤矢印:ディフューザー側面に固定されたフィン。従来ブレーキダクトに搭載されていた上昇流生成用のフィン群が、ここへ移設された
黄矢印:標準部品であるリヤディフレクター。タイヤ乱流の侵入を防ぐ役割を担う
緑矢印:ディフューザー内部の縦フィンの復活も確認できる
■バルセロナテストは順風満帆ではなかった
MCL40は高いポテンシャルを示したものの、バルセロナでの冬季テストは決して完璧ではなかった。燃料系トラブルにより、序盤の走行が制限されたのだ。
総走行周回数は283周。メルセデス(500周)、フェラーリ(439周)、レッドブル(303周)にも及ばなかった。それがコンセプト自体の完成度を否定するものではないが、データ不足という意味で開発難易度を高める要因となるだろう。
勝利を義務付けられたマシンとして、ML40はかつてない規模の設計作業を要求された。ステラ代表はこう振り返る。
「設計、実装、製造に至るまで、この20カ月間のマクラーレンの作業は、私のキャリアで最大規模の新車プロジェクトだったと言える」
大規模なレギュレーション変更が導入されたシーズンは、前年のチャンピオンチームが苦戦することが多い。頂点に留まり続けることができたチームは、非常に稀なのだ(グラウンドエフェクトカー導入初年の2022年もタイトルを獲得したレッドブルは、数少ない例外といえる)。その意味でも、MCL40に課せられた使命は極めて重い。
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)
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| 3/6(金) | フリー走行1回目 | 10:30〜11:30 |
| フリー走行2回目 | 14:00〜15:00 | |
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| 予選 | 14:00〜 | |
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| 1位 | ランド・ノリス | 423 |
| 2位 | マックス・フェルスタッペン | 421 |
| 3位 | オスカー・ピアストリ | 410 |
| 4位 | ジョージ・ラッセル | 319 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 242 |
| 6位 | ルイス・ハミルトン | 156 |
| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 150 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | カルロス・サインツ | 64 |
| 10位 | フェルナンド・アロンソ | 56 |
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 833 |
| 2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 469 |
| 3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 451 |
| 4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 398 |
| 5位 | アトラシアン・ウイリアムズ・レーシング | 137 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 92 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 89 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 79 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 70 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 22 |


