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F1チーム代表の現場事情:レーシングブルズ/就任間もないパーメイン。表彰台にもQ1落ちにも冷静、ドライバーに深い配慮
2025年9月12日
大きな責任を担うF1チーム首脳陣は、さまざまな問題に対処しながら毎レースウイークエンドを過ごしている。チームボスひとりひとりのコメントや行動から、直面している問題や彼のキャラクターを知ることができる。今回は、ベルギーGPからレーシングブルズのチーム代表に就任したアラン・パーメインに注目した。
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近年、F1におけるチーム代表の人事には大きな動きがあり、この非常に重要なポジションのいくつかに新しい人材が就任している。
現在の多くのチーム代表は、エンジニアリングのバックグラウンドを持ち、パドックに長く関わってきた人物である。例えばアストマーティンのアンディ・コーウェルやハースの小松礼雄のように、新しい役職に就いてまだ2シーズンも経っていない者もいる。そして、一番最近のチーム代表交代は、レッドブル傘下の2チームで起きた。
7月にローレン・メキースがクリスチャン・ホーナーに代わってレッドブルのチーム代表に就任し、同時にメキースの後任としてアラン・パーメインがレーシングブルズのレーシングディレクターからチーム代表に昇格した。

58歳のパーメインはF1で豊富な経験を持っており、1989年から2023年までエンストンのチーム(ベネトン、ルノー、ロータス、アルピーヌ時代を含む)に所属してきた。そのため、チーム内の関係者全員からすでに大きな尊敬を受ける存在だった。
したがって、チームに加わってからわずか1年余りで代表職に就いたとはいえ、彼の実力を疑う者はいなかった。とはいえ、F1チームのトップとしての責任は重く、特に現状の競争が激しいフィールドでは、プレッシャーは避けられない。役職移行直後にわずかにパフォーマンスが低下しただけでも、大きな代償を伴う可能性がある。
しかしパーメインのチーム代表としての初戦ベルギーGPでは、スプリントレースとメインレースの両方でトップ8入りを果たし、レーシングブルズはその後のハンガリーでも再びトップ8を記録した。
8月にはF1における2週間の義務的なシャットダウンがあったため、レース間隔が空いたにもかかわらず、大きな変更を加える時間はほとんどなかった。しかし、レースで得られた結果が良好だったため、パーメインは大きな変更の必要性を感じていなかった。彼はチーム内の連続性を維持し、ドライバーが落ち着いた環境で走行できるようにすることに注力した。
ルーキーふたりが新しいボスの下で過度に緊張し、良い印象を与えようと頑張りすぎたり、将来を心配するような状況は容易に起こり得た。しかし、彼らは以前からパーメインのサポートを受けており、その面で不安はなかったことが、サマーブレイク前のリアム・ローソン、そしてサマーブレイク後のアイザック・ハジャーから最高のパフォーマンスを引き出すことにつながった。

ザントフォールトでの予選におけるレーシングブルズとハジャーの仕事は、当然ながらパーメインにとって満足できるものだった。ハジャーはフェラーリとメルセデスのドライバーたちを抑え、グリッド4番手を獲得したのだ。パーメインはチームにその瞬間を楽しもうと話したが、同時にレースに対する期待は現実的なレベルにとどめるよう伝えた。速いマシンに抜かれた場合に、チームメンバーたちが大きな失望に陥ることを避けたかったのだ。
グリッドにマシンが並んだ時、後方からの脅威を考えて少し緊張していたと、後にパーメインは認めている。ところがハジャーは、マクラーレン2台とマックス・フェルスタッペンに続く4番手を維持し、後続を抑えるだけのペースを発揮した。
ランド・ノリスが終盤にリタイアしたことで、ハジャーはキャリア初の表彰台を獲得。それはパーメインにとっても、チーム代表として初のトロフィーだった。この特別な瞬間をチーム全体が祝ったが、パーメインは、一度だけの結果で評価が確定するわけではないということを、スタッフに理解してもらいたいと考えていた。

実際、次のモンツァでは、状況が急速に変化した。ハジャーがパワーユニットの問題に悩まされた後に、予選Q1で敗退。ローソンも最後のラップでミスをし、ノックアウトされた。ハジャーのパワーユニットは交換され、彼はピットレーンからレースをスタートすることになった。
豊富な経験を持つパーメインは、表彰台に浮かれすぎることもなく、モンツァの結果に怒ることもなく、F1ではいかに早く状況が変化し得るか、今のF1がどれだけ競争が激しいかを指摘した。
ハジャーはピットレーンからポイント圏内まで順位を上げ、10位でフィニッシュ。パーメインが代表に就任して以降、レーシングブルズは全てのレースでポイントを獲得している。
継続性が成果をもたらしたことは、前任者メキースへの賛辞にもなる。そして、堅実なリーダーシップにより、チームがどれだけの成果を挙げられるのかも証明されたといえるだろう。

(Text : Chris Medland)
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9/5(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/6(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/7(日) | 決勝 | 結果 / レポート |


1位 | オスカー・ピアストリ | 324 |
2位 | ランド・ノリス | 293 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 230 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 194 |
5位 | シャルル・ルクレール | 163 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 117 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 70 |
8位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 66 |
9位 | アイザック・ハジャー | 38 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 617 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 280 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 260 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 86 |
6位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 62 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 61 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 55 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 44 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

第16戦 | イタリアGP | 9/7 |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/21 |
第18戦 | シンガポールGP | 10/5 |
第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |

