マクラーレン、ピアストリへの“厳しすぎる”ペナルティに納得せず。FIAとの対話を望む
2025年7月9日
マクラーレンF1チーム代表アンドレア・ステラは、オスカー・ピアストリからイギリスGPの勝利を奪った10秒ペナルティに対して、レース後、明らかに憤慨していた。彼は、この件についてFIAと対話をしたいと語ると同時に、レース終了直後に不用意な発言をしなかったピアストリを称賛した。
ピアストリは後方に大量のギャップを稼いでレースをリードしていたが、セーフティカー出動により、その差が消滅、さらに、セーフティカー先導時に急激に減速したとして10秒のペナルティを受けた。それにより、ピアストリは2番手に下がり、ポジションを取り戻すことができないまま、レースを終えた。

ステラは、レース後の恒例のメディアブリーフィングに10分遅れて登場した。完璧主義者の彼は、「遅れてしまって申し訳ない。レース中にライブであのインシデントを確認したが、もう一度見直しておきたかった」と説明した。
より詳細な分析を終えたというステラは、それでも「そのペナルティは今なお非常に厳しく見える」と明言した。
「我々がスチュワードに考慮してもらいたい要素がいくつかある。まず第一に、セーフティカーが非常に遅いタイミングで引っ込められたため、先頭のマシンが実際に再スタートを切るまでの時間があまりなかった。そうした状況ではタイヤの温度が下がり、ブレーキの温度も下がっている。これは全てのマシンに共通することだ」
「彼らが言及した59psiのブレーキ圧についてだが、あれはセーフティカー導入中に加減速を行っている時によく見られる数値だ」
さらに、名前こそ挙げなかったもののフェルスタッペンを暗に示しながら、ステラはこう付け加えた。
「他の競争相手が、実際よりも状況を悪く見せるような行動を取った可能性についても、確認する必要がある。なぜなら、それがレースの一部と考えている者もいるからだ。実際はそうではないのに、他者が重大な違反をしているように見せかけることも可能だ」
そしてステラは、「見直すべき点はいくつかあるが、ペナルティそのものについてはすでに決定され、消化された。よって、我々は前に進む」と締めくくった。

3週間前のモントリオールでは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が今回よりも極端な行為をしてもペナルティを受けなかった。スチュワードの裁定の一貫性に関する質問に対し、ステラは次のように答えた。
「我々の側にも学ぶべきことがあるかどうかを見ていくつもりだ。オスカーは、この出来事をモチベーションに変えて、今後のレースに向けてさらに決意を強め、できる限り多くのレースで勝利することを目指すだろう」
「我々はFIAの指導を仰いでいく。今日、我々のチームは、自分たちのドライバーのひとりに対して厳しいペナルティが科されたと判断した。だが、その事実によって、(FIAに対する)見解が変わるわけではない」
「FIAとスチュワードは困難な職務を担っており、最善を尽くしている。彼らは一貫性を保とうと懸命に努めていると私は思っている。多様なシナリオが存在し、彼らは微妙な違いに合わせて、シナリオを変えていく。FIAやスチュワードとして職務を遂行することと、チームとして業務を遂行することには違いはないと思う。常に正しい判断を下すことは難しい」
「重要なのは、対話を継続することだ。我々はFIAおよびスチュワードと良い会話ができると考えており、この状況についてどのように異なる解釈が可能であったかを見ていくつもりである」
「レース中に、この件についてはレース後に議論するのが適切であると考えた。関与したドライバーたちの意見を詳細に確認すべきだったし、なぜセーフティカーがあれほど遅くまで引っ込まなかったのかも確認すべきだった。そして、あらゆる要素を総合的に考慮した上で、できる限り公正な判断が下されるべきだった」

ステラは、ピアストリの姿勢については「彼のことは称賛するしかない。非常に激しい感情が渦巻く中で、彼は冷静さを保った」と語った。
「我々はドライバーたちに、マシンから降りた直後にすぐ思ったことを口にするのではなく、あらゆるデータを手にした上で全体を見直すための時間を取るよう、促してきた。そのうえで公の場で意見を述べるべきだと伝えてきたのだ。オスカーはそれを実行した。私としては彼を称賛するしかない」

(Text : GrandPrix.com)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 234 |
2位 | ランド・ノリス | 226 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 165 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 147 |
5位 | シャルル・ルクレール | 119 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 103 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 46 |
9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |
10位 | エステバン・オコン | 23 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 460 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 222 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 210 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 172 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 59 |
6位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 41 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 36 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 36 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 29 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 19 |

