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確執か、黄金時代か。歴代王者との比較論と注目されるジョージ・ラッセルの来季去就
2025年7月3日
ジョージ・ラッセル(メルセデス)は今季のパフォーマンスにより、2026年には他チームの獲得候補として注目されているにもかかわらず、今のところメルセデスとの契約更新には至っていない。一方、チーム代表のトト・ウォルフは公に「マックス・フェルスタッペンと話し合いをしたことはない」と発言し続けてきたにもかかわらず、ラッセルがオーストリアでスカイスポーツの取材に対し「フェルスタッペンのような選手と話し合いが続いているのは当然のことだ」と発言したことで、フェルスタッペン移籍の可能性への注目が再燃している。
カナダGPではポールポジションからの勝利を挙げるなど好調なシーズンを送っているラッセルだが、その際には背後にいたフェルスタッペンを相手に「ブレーキテストをした」と抗議の応酬に発展する一幕もあった。
現在27歳のラッセルは2017年初頭からメルセデスに所属しているが、チームとの新契約は間もなく締結される可能性がありつつ、来年の明確な空席がほとんどないとしても、依然としてその才能に興味を持つチームは少なくない。
「彼は長年我々とともに過ごし、成長している」とモントリオールでの勝利後に語っていたウォルフ代表。
「ウイリアムズの若手から困難な時期にメルセデスに移籍し、ルイス(・ハミルトン)と肩を並べ、ルイスがチームを去ってからは明らかにチームのリーダーとして活躍してきた。彼の歩みは自然な流れだ。政治的駆け引きがあるわけではない。彼はただ、自分がふさわしい地位を得たんだ」
近年はF1人気が沸騰する北米大陸のモータースポーツ専門サイト『RACER.com』によれば、昨季までのラッセルの真骨頂は予選でのハミルトンに対する優位性にあったと見ている。調整平均でハミルトンに対し0.215%速く、これは80秒のラップで0.172秒差に相当した。
当のラッセルも、現世代のグラウンドエフェクトカーに求められるドライビングスタイルが影響したことを認めつつも、予選は長年の強みだと強調する。
「僕の自然なドライビングスタイルは、このマシンでうまく機能している」と昨季終盤に語っていたラッセル。
「同時に前世代のマシンでもチームメイトとの予選記録は良好で、どのカテゴリーでも好成績を収めてきた。だから、この世代に特別な何かがあるとは思わない。だが、ルイスは明らかに僕にとってもっともタフなチームメイトだったから、それが少しばかり強調されているんだ」

ハミルトンのレイトブレーキングスタイルと、高速域でのリヤの不安定さに対する不快感は、低速コーナーでアンダーステア??、高速コーナーでオーバーステアになりがちなグラウンドエフェクトマシンとは相容れず、移籍先のフェラーリでも苦戦は続いている。
一方でラッセルのアドバンテージはスムーズなドライブにあり、マシンを安定させるために早めにブレーキングを掛け、空力プラットフォームのバランスを確保する傾向がある。そして、彼はその技術に進入速度における並外れたコミットメントを組み合わせている。
早めのブレーキングは保守的に聞こえるかもしれないが、フロントエンドをコーナーに進入させるにはブレーキング時にマシンを操作することが不可欠であり、これは現行のグラウンドエフェクトカーが導入された際に、フェルスタッペンとシャルル・ルクレール(フェラーリ)もすぐに習得したテクニックだ。そのため、今季ここまでラッセルはアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)にほとんど悩まされていない。
「僕としては、まるで考えていない。今の自分のパフォーマンスなら、何を心配する必要があるというんだ? どのF1チームにもふたつのシートがあるのだから」と、改めてメルセデスとの契約更改について問われたラッセルは、FP1最速発進だったオーストリアGP決勝前時点でそう返答している。
ラッセルとフェルスタッペンのF1での運命は複雑に絡み合っているが、状況がどうであれ、このふたりはいつか定期的にサーキットでバトルを繰り広げるシーズンを迎える運命にあるようだ。そして、現在のパフォーマンスの傾向から判断すると、2025年後半にはそれが頻発する可能性もある。
そしてウォルフ代表によれば、メルセデスのシートはラッセルとフェルスタッペンの双方が獲得できる可能性があると認める。
「どんなラインアップでも想像できる」と続けたウォルフ。「ニコ・ロズベルグとハミルトンがワールドチャンピオンを争った経験があるし、その後のことは本当に楽だろう。だから、ふたりのドライバーが激しく争うことには、良い面と悪い面がある」
「そして、それがうまくいった例もあれば、うまくいかなかった例もあった。契約状況に関して言えば、我々のスポーツはプレッシャーだ。つねにプレッシャーが掛かる。クルマに乗っていても、サーキットの外にいても、ただそれに対処する必要がある。ジョージも他のドライバーと同じようにそれを理解しているはずだ」
フェルスタッペンは歴代最高のドライバーのひとりであることを幾度となく証明してきたことから、どのチームにとっても候補の筆頭と言える。ただし、ラッセル自身はフェルスタッペンを倒すドライバーとして自らを位置づけており、これは非常に重要な姿勢でもある。ラッセルがその野望を実現できるだけの才能の伸びシロと鋭さを備えていると示せば、最高峰にふたたびの黄金時代がやってくる可能性もある。

(autosport web)
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7/6(日) | 決勝 | 結果 / レポート |


1位 | オスカー・ピアストリ | 216 |
2位 | ランド・ノリス | 201 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 155 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 146 |
5位 | シャルル・ルクレール | 119 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 91 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 42 |
9位 | エステバン・オコン | 23 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 22 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 417 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 210 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 209 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 162 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 55 |
6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 36 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 29 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 28 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 26 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 11 |

