最新記事
永久追放処分の取り下げ以来、初めてFIA公式会見に出席。質問も煙に巻くブレアトーレ節が炸裂【代表のコメント裏事情】
2025年6月7日
昨年のスペインGP初日にアルピーヌは、かつてベネトンやルノーF1を率いたフラビオ・ブリアトーレをエグゼクティブ・アドバイザーとして迎え入れることを発表した。
あれから約1年後の今年の第9戦スペインGPの国際自動車連盟(FIA)の公式記者会見に、ブリアトーレがアルピーヌの代表として登場した。
ブリアトーレは2008年のシンガポールGPで、当時チームに所属していたフェルナンド・アロンソを勝たせるために、そのチームメートだったネルソン・ピケに故意にクラッシュさせるという『クラッシュゲート事件』を企てた罪に問われ、チームから解任されただけでなく、F1から永久追放処分も受けていた。その後、処分は取り下げられ、ブリアトーレは再びF1のパドックに復帰していたが、FIAの公式な会見に登場するのは解任された2009年9月以降、初めてのこととなった。

そのため、今年のスペインGPの会見ではブリアトーレへ質問が集中。この会見にはレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表も出席していた。通常なら、多くの質問を受けるホーナーだが、この日ばかりはブリアトーレの名脇役に徹していた。
ブリアトーレ節は冒頭から炸裂した。司会者が「アルピーヌの執行顧問に就任してから12カ月が経ちました。この1年間、チームをどのように見てましたか?」と尋ねると、ブリアトーレは「12カ月未満だよ。だって給与明細は10カ月分しかないからね」といきなりカウンターパンチを浴びせた。
また記者から「2025年または2026年に、ミック・シューマッハーがアルピーヌからF1に復帰する姿を見ることができますか?」と質問されると、ブリアトーレはその質問を次のように言って切り捨てた。
「なぜいま、シューマッハーの話をしているのか。今はまだ2025年だ。何が知りたいのか、理解できない」
そこで隣に座っていたホーナー代表が「ミック・シューマッハーと契約するつもりなのかと聞いているんだよ」と突っ込むと、「もちろん。誰もがそう言っているからね。でも、それはいまここで答えるべきではないと思う。次の質問に行こう」と、煙に巻いた。

現在のドライバーについての質問でも、ブリアトーレ節は全開だった。ブリアトーレが会見の冒頭でアルピーヌをチャンピオンにすると語ったため、記者から「ピエール・ガスリーが将来の世界チャンピオンになると思いますか?」と質問された。ブリアトーレはこう回答した。
「それはニワトリと卵の関係と同じだ。競争力のあるマシンがなければ、ドライバーの真の能力を判断するのは非常に困難だし、競争力のあるマシンを実力のあるドライバーは必要としている。だから、我々はまず競争力のあるマシンを用意しなければならない。ガスリーがどのレベルにあるかを判断するのはそれからだ。ただ、ガスリーについてはクリスチャンの方がよく知っていると思うがね」
ホーナーはこう返した。
「なんのことかよくわからないが、そんなことより、フラビオが戻ってきてうれしいよ。会見がとても楽しいからね。あなたがいない間の記者会見はとてもつまらなかったよ」
ブリアトーレも負けない。
「いいや、この20年間、何も変わっていないよ。あっ、ちょっと変わったな。白髪の人たちが増えたね」
すかさずホーナーが突っ込む。
「髪がない人たちも増えたね」
最後にブリアトーレがこう締めた。
「俺も髪が薄くなったしな。でも、(隣にいるピレリのマリオ・)イゾラは違う。イゾラはまだイケメンだ」
このやりとりに、会見場は大爆笑。ブレアトーレ節は、ライバルチームの代表にすら立ち入ることを許さないほど強力だった。
(Text : Masahiro Owari)
関連ニュース
5/30(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
5/31(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
6/1(日) | 決勝 | 結果 / レポート |


1位 | オスカー・ピアストリ | 186 |
2位 | ランド・ノリス | 176 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 137 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
5位 | シャルル・ルクレール | 94 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 71 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 48 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 42 |
9位 | アイザック・ハジャー | 21 |
10位 | エステバン・オコン | 20 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 362 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 165 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 159 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 144 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 54 |
6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 28 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 26 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 16 |
9位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 16 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 11 |

