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【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」

2024年11月24日

 2024年F1第22戦ラスベガスGPは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がポール・トゥ・ウィンを飾り、チームメイトのルイス・ハミルトンも10番グリッドから2位まで追い上げ、メルセデスがワン・ツー・フィニッシュを果たした。


 昨日の『予選の要点』でも述べたように、初日フリー走行から予選Q1〜3の全セッションで、常にメルセデス勢のどちらかが最速ドライバーだった。予選Q3で失敗したハミルトンも、「2回続けて、ミスをしてしまった。あれがなければ、僕がポールを獲っていてもおかしくなかった」と悔しがる速さを見せた。


 一方で事前の予想では、路面温度が10度少々という低温コンディションでは、タイヤの温めに苦労してきたメルセデスは苦戦するはずだった。それがなぜ予選一発でも、レースのロングランでも速かったのか。ラッセルもハミルトンも口を揃えて、「意外だった」、「どうしてかわからない」と言っていた。


 それについては、第4戦日本GPのFP1にRBから出走したほか、レッドブルのシミュレーターサポートを担当する岩佐歩夢がかなり詳細な説明をしてくれた。岩佐は今回のラスベガスGP決勝の際、ホンダウエルカムプラザ青山にて開催されたホンダ主催のパブリックビューイングイベントにゲストとして登壇。そこで司会役を務めた僕は、間近で彼の解説を存分に聴かせてもらったのだ。


「ストップ&ゴー、そして路面のグリップの低いサーキットに、メルセデスW15は相性が良くないのではないかと、僕も事前にはそう思ってました。ところがふたりのドライバーは、特にラッセル選手がそうでしたけど、タイヤへの熱の入れ方が非常にうまく行っていた印象です。予選でアウトラップからいきなりアタックに入ったドライバーは、上位勢では確かこのふたりだけだったかと思います」と、岩佐。


 つまり、現場でのセッティング作業で、マシンの欠点をかなりの程度克服できたということだろうか。


「可能性はありますね。いずれにしてもタイヤがうまく温まれば、すぐにグリップが上がる。グリップすればタイヤの持ちも良くなって、ロングランも安定したペースで周回を重ねられる。その好循環だったんでしょう」と、岩佐は分析する。


「もちろんライバルチームも低温コンディションは十分わかっていて、対策はしてきたはず。でも相対的に、メルセデスに及ばなかったんでしょう。もちろんマシン特性によって違いも出てくるわけで、たとえばフェラーリは基本的に熱入れがしやすいはずです」


「実際、ハードタイヤに替えてからのペースは悪くなくて、カルロス・サインツ選手(フェラーリ)はマックス(フェルスタッペン/レッドブル)を抜いて表彰台に上がった。でもスタート時のミディアムでは最初からプッシュしすぎて、2台ともすぐにペースが伸び悩んだ。一方のメルセデスは、マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事を、ドライバーもスタッフもやってのけた。チームの総合力の勝利だったということです」

2024年F1第22戦ラスベガスGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2024年F1第22戦ラスベガスGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)

2024年F1第22戦ラスベガスGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2024年F1第22戦ラスベガスGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

優勝のジョージ・ラッセル(メルセデス)と2位ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2024年F1第22戦ラスベガスGP 優勝のジョージ・ラッセル(メルセデス)と2位ルイス・ハミルトン(メルセデス)

2024年F1第22戦ラスベガスGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2024年F1第22戦ラスベガスGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

岩佐歩夢(RB)
2024年F1第4戦日本GP フリー走行1回目を走行する岩佐歩夢(RB)

【角田裕毅F1第3戦展望】
2024年F1第4戦日本GP 岩佐歩夢(RB)、HRCの渡辺康治社長、角田裕毅(RB)



(柴田久仁夫)


レース

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1位マックス・フェルスタッペン403
2位ランド・ノリス340
3位シャルル・ルクレール319
4位オスカー・ピアストリ268
5位カルロス・サインツ259
6位ジョージ・ラッセル217
7位ルイス・ハミルトン208
8位セルジオ・ペレス152
9位フェルナンド・アロンソ63
10位ニコ・ヒュルケンベルグ35

チームランキング

※ラスベガスGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム608
2位スクーデリア・フェラーリ584
3位オラクル・レッドブル・レーシング555
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム425
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位マネーグラム・ハースF1チーム50
7位BWTアルピーヌF1チーム49
8位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム46
9位ウイリアムズ・レーシング17
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

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