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フェルスタッペンが4年連続F1チャンピオンに輝く。メルセデスがワンツー飾る【第22戦決勝レポート】

2024年11月24日

 日本時間11月24日、2024年F1第22戦ラスベガスGPの決勝レースが行われ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がポール・トゥ・ウインで今季2勝目、通算3勝目を飾った。


 2位にルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位にカルロス・サインツ(フェラーリ)が続いた。角田裕毅(RB)は9位となった。


 そして5位となったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2024年シーズンのドライバーズタイトルを獲得し、自身4連覇を果たした。


 アメリカ合衆国ネバダ州の市街地コース、ラスベガス・ストリップ・サーキットを舞台に開催された第22戦。スタートタイヤは20台中16台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)を選択。


 一方、15番グリッドのセルジオ・ペレス(レッドブル)、19番グリッドのバルテリ・ボッタス(キック・ザウバー)、ピットスタートのフランコ・コラピント(ウイリアムズ)の3台はハードタイヤ(C3/ホワイト)。16番グリッドのフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)のみソフトタイヤ(C5/レッド)を履いた。


 現地時間23日22時(日本時間24日15時)を過ぎ、気温18度、路面温度19度、湿度50%というコンディションで50周の決勝レースはスタートを迎えた。

2024年F1第22戦ラスベガスGP スタート
2024年F1第22戦ラスベガスGP スタート


 ポールシッターのラッセルがホールショットを守る一方で、4番グリッドスタートのシャルル・ルクレール(フェラーリ)が抜群の蹴り出しを見せターン3で2番手に浮上。これでカルロス・サインツ(フェラーリ)は3番手、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は4番手に後退する。


 7番グリッドスタートの角田は、5番フェルスタッペン、6番ランド・ノリス(マクラーレン)に続く7番手をキープ。一方8番グリッドスタートのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)はニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)にかわされ9番手に後退する。


 2カ所のDRSゾーンを含む3本のロングストレートを低速セクションで繋ぐレイアウトのラスベガス・ストリップ・サーキット。DRSの後押しも得たフェルスタッペンは4周目にガスリーを攻略し4番手に浮上する。


 一方で4周目の最終ターンで2番手ルクレールが首位のラッセルに仕掛ける。5周目のターン1で2台はサイド・バイ・サイドとなるが、ここはラッセルがポジションを死守。ルクレールのアプローチは一旦仕切り直しとなるが、タイヤを酷使した影響もあってかここでラッセルと1秒以上のギャップが開いてしまう。

ジョージ・ラッセル(メルセデス)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)の攻防
2024年F1第22戦ラスベガスGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)の攻防


 7周目のターン14でサインツがペースの下がったルクレールをかわし2番手の座を取り戻す。さらにルクレールは8周目ターン14手前のストレートでフェルスタッペンにかわされ4番手に後退。これでフェルスタッペンが3番手となり、タイトル獲得に向けて前進する。


 9周目のターン14で角田がハミルトンにかわされ8番手に後退。その直後4番手ルクレールと6番手ノリスがハードタイヤに交換。そんな10周目のターン14でフェルスタッペンがサインツをかわし2番手に浮上。


 サインツ、ガスリー、角田、ピアストリ(スタート違反で5秒ペナルティ有)が11周目にハードタイヤに交換。ガスリーのピットでタイムロスがあったこともあり、角田がガスリーを先行することに。


 13周目にラッセル、14周目にハミルトンがハードに履き替えると、ラッセルは首位をキープ。ハミルトンは角田の前、事実上の6番手でコース復帰する。


 そんななか、16周目に13番手走行中のガスリーが「ノーパワーだ!」と無線を飛ばした。アルピーヌは「モニターしている限りでは問題はない」と応えるが、その後マシンからは白煙が巻き上がり、ガスリーはガレージにマシンを納めた。予選3番手と好走を見せたガスリーだったが、失意のリタイアとなった。

2024年F1第22戦ラスベガスGP ピエール・ガスリー(アルピーヌ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)
2024年F1第22戦ラスベガスGP ピエール・ガスリー(アルピーヌ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)


 17周目、ハミルトンがノリスをかわし5番手に浮上。全車が最初のピットを終え、20周目時点でラッセル、フェルスタッペン、サインツ、ルクレール、ハミルトン、ノリス、角田、ピアストリ、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ヒュルケンベルグというトップ10に。


 メルセデス勢のレースペースは速く、ルクレールは21周目時点で2番手フェルスタッペンに10秒のギャップを築いた。また、10番グリッドから5番手までポジションを上げたハミルトンは、さらに4番手ルクレールに揺さぶりをかけ続ける。


 ただ、ルクレールのストレートスピードが速く。ハミルトンはトゥ(スリップストリーム)を使うもオーバーテイクには届かない。そんななか、レースも折り返しを迎えた26周目、角田の背後につけていたピアストリが2度目のピットインを敢行する。ただ、角田はこの動きには即座に呼応することなく、背後に迫るヒュルケンベルグを抑え続けながらステイを続ける。


 28周目、フェラーリはサインツとルクレールのポジションを入れ替え、ルクレールが3番手、サインツが4番手となる。その直後、2番手フェルスタッペンと5番手ハミルトンがピットイン。


 サインツも2台と同じタイミングでピットに入りたかったが、チーム側の準備ができておらず、1周ステイし29周目に入ることに。角田は30周目に2度目のピットを終え、ピアストリの4秒後方でコース復帰となる。

2024年F1第22戦ラスベガスGP 角田裕毅(RB)
2024年F1第22戦ラスベガスGP 角田裕毅(RB)


 31周目、ターン14手前のストレートでハミルトンがフェルスタッペンをかわし、ハミルトンが2番手に浮上。これでメルセデスの事実上のワンツー体制が構築された。3番手に後退したフェルスタッペンだが、ノリスの前でチェッカーを受け、ドライバーズタイトルを決めることを最優先としており、無理はしない。


 一方、33周目にラッセルが2度目のタイヤ交換でハードタイヤに履き替えると、ハミルトンの11秒前でコースに復帰。ポールから盤石の走りを続ける。


 34周目にヒュルケンベルグが2度目のピットに入ると、角田の1.3秒後ろでコースに戻った。角田の前にはまだ2回目のピットを終えていないローソンがいたため、RBは34周目に2台のポジションを入れ替える。


 これで残り15周を迎えた段階で角田は8番手までポジションを戻すが、ヒュルケンベルグもローソンをパスして9番手に浮上。2台はテール・トゥ・ノーズの戦いを続け、2点差のRBとハースによるコンストラクターズ7位争いは熾烈を極める。


 そんななか、40周目のターン14でヒュルケンベルグが角田をパス。しかし、角田は即座にポジションを取り戻す。さらには2台の背後に1秒近くペースのいいアロンソが接近するが、45周目のターン14でヒュルケンベルグが角田をオーバーテイク。これで角田は9番手に後退する。

2024年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)


 また、42周目にはターン14でサインツがフェルスタッペンをかわし3番手の座を取り戻す。フェルスタッペンも決して無理はしないが、6番手にノリスがいることもあり、5番手のルクレールに対しては簡単には道を譲ることはしない。


 ただ、46周目のターン14でルクレールが4番手に浮上。5番手に下がったフェルスタッペンだが、ノリスとのギャップは10秒近く開いていた。そのノリスにはソフトタイヤでファステストを記録するべく、ピットインの指示が飛ぶ。


 スタートから完璧なレースを見せたラッセルが、50周目終わりのトップチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウインで今季2勝目、自身通算3勝目を飾った。2位にハミルトンが続き、メルセデスがワンツー。3位にサインツが続いた。


 4位ルクレール、5位フェルスタッペン、6位ノリス、7位ピアストリ、8位ヒュルケンベルグ、9位角田、10位ペレスまでがポイント獲得となった。角田はペレスの猛追を抑え切っての9位となった。なお、ファステストラップポイントの1点はファイナルラップに1分34秒876をマークしたノリスが獲得した。

2024年F1第22戦ラスベガスGP 4連覇を果たしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第22戦ラスベガスGP 4連覇を果たしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)

2024年F1第22戦ラスベガスGP 4連覇を果たしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第22戦ラスベガスGP 4連覇を果たしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)

2024年F1第22戦ラスベガスGP 4連覇を果たしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第22戦ラスベガスGP 4連覇を果たしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)


 そして5位に入り、通算獲得ポイントでノリスに63点差をつけたフェルスタッペンが、2024年シーズンのF1ドライバーズタイトルを決め、自身4連覇を果たすことになった。


 フェルスタッペンはドライバーズタイトル獲得回数でアラン・プロスト、セバスチャン・ベッテルと並んだ。4度の戴冠は、ミハエル・シューマッハー(7回)、ハミルトン(7回)、ファン・マヌエル・ファンジオ(5回)、プロスト(4回)、ベッテル(4回)に続くF1史上6人目となる。


 次戦となる2024年F1第23戦カタールGPは、ルサイル・インターナショナル・サーキットで11月29日〜12月1日に開催される。


 2024年シーズンのF1ドライバーズタイトルはフェルスタッペンで決したものの、まだコンストラクターズタイトル争いは続いている。2024年シーズンも残るはカタールGPとアブダビGPの2戦のみ。マクラーレンが首位を守り切るのか、フェラーリ、レッドブルが逆転を果たすのか、その行く末に世界中から注目が集まる。

2024年F1第22戦ラスベガスGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2024年F1第22戦ラスベガスGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)

2024年F1第22戦ラスベガスGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2024年F1第22戦ラスベガスGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)

2024年F1第22戦ラスベガスGP 優勝ジョージ・ラッセル(メルセデス)、2位ルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位カルロス・サインツ(フェラーリ)
2024年F1第22戦ラスベガスGP 優勝ジョージ・ラッセル(メルセデス)、2位ルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位カルロス・サインツ(フェラーリ)

2024年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

2024年F1第22戦ラスベガスGP 角田裕毅(RB)
2024年F1第22戦ラスベガスGP 角田裕毅(RB)

2024年F1第22戦ラスベガスGP 角田裕毅(RB)
2024年F1第22戦ラスベガスGP 角田裕毅(RB)

2024年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)と角田裕毅(RB)
2024年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)と角田裕毅(RB)



(autosport web)


レース

11/22(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
11/23(日) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
11/24(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※サンパウロGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン393
2位ランド・ノリス331
3位シャルル・ルクレール307
4位オスカー・ピアストリ262
5位カルロス・サインツ244
6位ジョージ・ラッセル192
7位ルイス・ハミルトン190
8位セルジオ・ペレス151
9位フェルナンド・アロンソ62
10位ニコ・ヒュルケンベルグ31

チームランキング

※サンパウロGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム593
2位スクーデリア・フェラーリ557
3位オラクル・レッドブル・レーシング544
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム382
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位BWTアルピーヌF1チーム49
7位マネーグラム・ハースF1チーム46
8位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム44
9位ウイリアムズ・レーシング17
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

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第19戦アメリカGP 10/20
第20戦メキシコシティGP 10/27
第21戦サンパウロGP 11/3
第22戦ラスベガスGP 11/23
第23戦カタールGP 12/1
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