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【F1第16戦決勝の要点】イタリアGPで老練ぶりを発揮したフェラーリ。完敗したマクラーレンの誤算
2024年9月2日
マクラーレンにしてみれば、まさかフェラーリに敗れるとは夢にも思わなかったのではないか。
前日に圧巻のポールポジションを獲得したランド・ノリス(マクラーレン)は、第1シケインまではリードを守るものの、第2シケインの飛び込みでオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に先行され、続くターン6ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)にも先行を許し3番手に後退してしまう。
それでも14周目、ノリスは2番手のルクレールにアンダーカットを仕掛け、難なく2番手の座を取り戻すことが叶った。フェラーリ陣営はそのままステイアウトさせてもよかったはずだが、次の周にルクレールを入れてしまった。
「アンダーカットされるとわかっていて、どうして僕をピットに呼んだの?」と、ルクレールが無線で怒ったのも無理はない。想定より早い周回でピットインしたことで、1ストップ戦略の選択肢も消滅したと、この時点でのフェラーリ陣営は、そう覚悟したはずだ。
これでマクラーレンは、もはやフェラーリは敵ではなく、ワン・ツー・フィニッシュを手中にしたと思ったことだろう。その証拠に23周目にはノリスに、「オスカーとレースをしてもいいよ」と伝えている。1.5秒後ろにつけるルクレールの存在は、完全に無視した内容の無線だった。
とはいえマクラーレンもしばらくは、1ストップで行く可能性を探っていた。しかしノリスは32周目に2回目のピットイン。「1回で行けるか」と尋ねられたピアストリも、「ぜんぜんダメだよ。左フロントが完全に終わっている」と答えて、38周目に2回目のタイヤ交換に向かった。
これで暫定ワンツーに立ったルクレール、カルロス・サインツのフェラーリ勢は、その後もスティントを引っ張り続けた。チェッカーまで残り10周余りとなった42周目、マクラーレン陣営もさすがに不安に思い始めたようだ。
そこで「不可能だとは思うが、フェラーリの2台は1ストップを狙ってるかもしれない」と、ノリスに伝えた。そして「ここからは予選ペースで行ってくれ」と、指示を出した。13〜19周以上フレッシュなタイヤを履くマクラーレンの2台なら、たとえフェラーリが1ストップで走り続けたとしても、コース上で抜き返せるに違いない、と。
その目論見どおり、2番手につけていたサインツは攻略できた。ところがサインツよりさらに4周古いタイヤを履いていたルクレールのペースは、驚くほどに落ちなかった。終盤になっても1分23秒台をキープし続けたことで、ルクレールは5月に開催された第8戦モナコGP以来となる今季2勝目を挙げた。
今季のフェラーリは、去年までの“一発は速いが、タイヤに厳しくレースでは持たない”という欠点を完全に払拭している。マクラーレンもその事実を認識していないはずはないが、完全再舗装でタイヤに厳しくなった今年のモンツァでの1ストップは、自分たちも含めあり得ないと思ったのではないか。
ワン・ツー・フィニッシュに失敗したマクラーレンは、レッドブルとの30ポイント差をひっくり返すことができず、彼らを王座から追い落とすことはできなかった。最終周にノリスがファステストを決め、1ポイントを追加したのが、彼らのせめてもの意地だった。
(柴田久仁夫)
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9/13(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/14(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/15(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 313 |
2位 | ランド・ノリス | 254 |
3位 | シャルル・ルクレール | 235 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 222 |
5位 | カルロス・サインツ | 184 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 166 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 143 |
8位 | セルジオ・ペレス | 143 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 58 |
10位 | ランス・ストロール | 24 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 476 |
2位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 456 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 425 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 309 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 82 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 34 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 29 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 16 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 13 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/15 |
第18戦 | シンガポールGP | 9/22 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |