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【F1チームを支える人々/RB】全部署の連絡役としてチームを回す。アシスタントチームコーディネーターのヒューエット

2024年8月21日

 F1チームには多数の人々が関わり、さまざまな職種が存在する。この連載では、普段は注目を浴びる機会が少ないチームメンバーに焦点を当て、その人物の果たす役割と人となりを紹介していく。今回は、RBのアシスタントチームコーディネーター、エド・ヒューエットに焦点を当てた。


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 F1の世界で働くことが夢だという人は多い。自分がF1界で何をしたいのか、あるいはその仕事に就くにはどうすればよいのかを時間をかけて探る人々がいる一方で、F1で働くという野心を最初は持っていなかったが、偶然にチャンスがめぐってきて、この世界に入って来る人々もいる。


 エド・ヒューエットは後者のケースに当てはまる。彼は最初、ゲーム業界で働くという目標に向かって努力していた。ポーツマス大学でクリエイティブ・テクノロジーの学位を取得したのは、映画業界でのチャンスも開拓するためだった。それが結局モータースポーツの世界に入るきっかけとなったのは、夏の間だけしていたある仕事だった。


 ヒューイットの故郷であるハイ・ウィカムにはブリヂストンの拠点があった。後に近くのスラウに移転したが、兄がすでにそこで働いていたこともあり、ヒューイットは、夏の間、タイヤ技術者として、テストを手伝った。レースファンだった彼は、卒業後、自分が学んだ分野での仕事を見つけるのに苦労していたところ、ブリヂストンからF1レースで働く機会をオファーされた。


 F1とF2の両方でタイヤの管理やチームへの配分を担当したヒューエットは、その後、レッドブル担当のタイヤエンジニアに昇進し、複数のシーズンにわたってその役割を果たした後、2010年にはタイヤ技術者としてレッドブルに就職した。


 レッドブルはタイトルを連破していた時代の3年間、ピットクルーの装備にアルパインスターズの製品を使用していた。ヒューエットはその開発に興味を持ち、イタリアからアルパインスターズのF1プログラムを管理する仕事のオファーを受けることになった。

セバスチャン・ベッテルとエド・ヒューエット
セバスチャン・ベッテル(レッドブル)とエド・ヒューエット


 2013年には、F1におけるブランド唯一の代表となり、グリッド上の半数のチームを担当。この役割はすぐに、カートからF1までのすべてのシングルシーターカテゴリーの管理に拡大された。


 2017年までヒューエットは10年間すべてのレースに出席し、妻とともに世界中を旅した後で、アムステルダムに移住してクリエイティブ・テクノロジーのキャリアを追求。しかしアルパインスターズから再び連絡があり、ラリー、フォーミュラE、WEC、DTMを含むモータースポーツ全体を管理するという仕事をオファーされた。


 ヒューエットはイタリアに戻ったが、COVIDパンデミックによりアルパインスターズは方針を再評価。家庭のために休暇を取ったヒューエットは、その後もモータースポーツの世界に戻りたいという気持ちを持ち続け、チャンスを待ちながら、レース以外の単発プロジェクトに取り組んでいたところ、2022年にアルファタウリ(現在のRB)で、アシスタントチームコーディネーターの役割を担うことが決まった。


 この役割には、認証の取り扱いや、すべてのスタッフが必要なアクセス権を持っていることの確認、会議のスケジュール設定、チームメンバーのカーフュータイミングや計画の通知などが含まれる。新しいパーツの移動もヒューエットの管轄下にあり、アップグレードを輸送する可能性のあるバンやトラックのアクセスについても彼が対処する。

エド・ヒューエット
RB/アルファタウリでアシスタントチームコーディネーターを務めるエド・ヒューエット


 チームのすべての部門と連携しながら、ヒューイットは異なる領域の間の連絡役を務め、必要な情報が適切な人員に届くようにして、彼らができるだけ効果的に仕事を行えるようにしている。ヨーロッパでのレースでは、モーターホームがあるためチームのセットアップは一貫しているが、フライアウェイのレースでは、RBが利用できるスペースの計画や、必要な家具やハードウェアの注文に関与する。


 機器の調達はドライバー関連にも及ぶ。2023年は、彼の仕事がいかに臨機応変さが求められるかの一例だった。シーズン中にドライバーがニック・デ・フリースからダニエル・リカルドへと変更になり、ザントフォールトではリカルドの負傷により、リアム・ローソンが駆り出された。ヒューイットは、ローソンが必要なアイテムをすべて持っていることを確認する必要があった。


 レッドブルファミリーの野心的なメンバーであるヒューイットは、職務を通じてさまざまな分野で経験を積みながら、RBのマネジメントチームのより上級メンバーになるため、昇進を続けていくことを目指している。



(Chris Medland)




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