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【F1開幕戦バーレーンGP予選の要点】ワークスチーム、アルピーヌ最下位の衝撃。懸念された三重苦が現実に
2024年3月2日
アルピーヌがF1開幕戦バーレーンGP予選で、Q1敗退を喫した。エステバン・オコン19番手、ピエール・ガスリー20番手。1週間前のプレシーズンテストから新車の不調が伝えられていたとはいえ、去年はいずれも3位表彰台を獲得していた2人が最下位に終わった結果は、やはり衝撃的だった。
「悲惨なアウトラップだ!」
敗退直後の無線で、ガスリーはコースインのタイミングが悪く、渋滞にはまってしまった不満をぶちまけた。しかしQ2進出に必要なあとコンマ3秒を絞り出すことは、「もしクリアラップを走れたとしても、到底難しかった」と、ガスリー自身も予選後の囲み取材で認めている。
一方のオコンは、「みんなを信じている。前に進み続けよう」と、スタッフたちに呼びかけた。穏やかな口調だったが、むしろガスリー以上の絶望さえ感じられた。
ではアルピーヌの新車A524の具体的にどの部分がライバルたちより劣っているのか。最も深刻と思われるのが、重い車体だ。チーム側はいうまでもなくA524の重量には言及していないが、カーボンファイバーの黒色が多く剥き出しになったカラーリングを見るだけでも、最低規定重量の798kgをクリアできていないことは明らかだろう。
マシンが重ければ、当然それだけで遅くなる。さらに、バラスト配置の自由度が下がることで運動性能も低下する。
噂ではA524は、規定重量を10kg以上超えていると言われる。それが事実なら、平均ラップタイムでコンマ3秒前後遅くなる計算だ。Q1トップだったカルロス・サインツから最下位ガスリーまでの20台が1.039秒の中にひしめく中、これはかなりのハンデキャップだ。
さらにアルピーヌに搭載されるルノー製パワーユニットが4メーカー中、最も非力であることはチームも認める弱点だ。パフォーマンス向上を目的とする開発凍結が禁じられている中、ルノーは吸排気系のレイアウト変更などで何とかエキストラパワーを搾り出そうとした。しかしストレート主体のセクター1、3での区間タイム(セクター1は10チーム中7番目、セクター3は最下位)の遅さを見る限り、その努力は結果に出ていない。
アルピーヌは昨シーズンの真っ最中に、チーム代表のオットマー・サフナウアー、スポーティング・ディレクターのアラン・パーメインを解任。チーフテクニカルオフィサーのパット・フライも自ら離脱を決めた。英国エンストンの車体開発部門への支配力を、ルノー本社が強めようとしたことによる確執が原因だった。
その後ルノーは新代表のブルーノ・ファミンを始め、生え抜きのスタッフをエンストンに送り込んだ。レース運営や車体開発の要職にあった主要メンバーがごっそり抜けた穴は、今も埋められていない。人望の厚かったサフナウアー代表が突然解任され、エンジン開発が専門のファミンが後任に坐ったことに、エンストンのスタッフたちは今も不満を抱えていると言われる。
重い車体、非力なパワーユニット、そしてチーム内にくすぶる不満。そんな三重苦を抱えたアルピーヌの今シーズン中の復調は、かなり厳しいかもしれない。

(Kunio Shibata)
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| 1位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 100 |
| 2位 | ジョージ・ラッセル | 80 |
| 3位 | シャルル・ルクレール | 59 |
| 4位 | ランド・ノリス | 51 |
| 5位 | ルイス・ハミルトン | 51 |
| 6位 | オスカー・ピアストリ | 43 |
| 7位 | マックス・フェルスタッペン | 26 |
| 8位 | オリバー・ベアマン | 17 |
| 9位 | ピエール・ガスリー | 16 |
| 10位 | リアム・ローソン | 10 |
| 1位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 180 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 110 |
| 3位 | マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム | 94 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 30 |
| 5位 | BWTアルピーヌF1チーム | 23 |
| 6位 | TGRハースF1チーム | 18 |
| 7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 14 |
| 8位 | アトラシアン・ウイリアムズF1チーム | 5 |
| 9位 | アウディ・レボリュートF1チーム | 2 |
| 10位 | キャデラックF1チーム | 0 |


