F1スペインGPは66周の決勝レースが行われ、フェラーリのミハエル・シューマッハーが開幕5連勝を達成。2位にもルーベンス・バリチェロが入り、フェラーリが今季3度目のワンツー・フィニッシュを飾った。
決勝の天候は晴れ。フォーメーションラップのスタート時のコンディションは、気温21度、路面温度36度、湿度41%。風速が2〜3メーターと強い。フォーメーションラップがスタートした直後、マシンが走り去ったストレートをメッセージの書かれた布を掲げた乱入者が走り回るが、すぐに取り押さえられた。
無事切られたスタートでは、4番手スタートのヤルノ・トゥルーリが抜群! ミハエル・シューマッハー、佐藤琢磨、ファン−パブロ・モントーヤ、バリチェロ、フェルナンド・アロンソ、オリビエ・パニス……と続く。3戦連続で表彰台を獲得しているBARホンダのジェンソン・バトンは13位だ。
2周目、佐藤琢磨が1分18秒803の最速ラップを記録。ストレートではバトンがトヨタのクリスチアーノ・ダ・マッタをパス。ポジションを上げる。
スタートから数周は、トップのトゥルーリとミハエル・シューマッハーが0.6秒程度の間隔で、ファステストラップを応酬しながら後続との間隔を広げる。3番手佐藤琢磨は3.3秒差で追走。さらにモントーヤが1.1秒差で続く。
1回目のピットインは序盤早くも訪れた。まずは8周目、アロンソとオリビエ・パニスがピットイン。さらに翌周、トゥルーリ、モントーヤ、キミ・ライコネン、マーク・ウエーバーらがピットイン。その2周後にはトップのミハエル・シューマッハーがピットイン。この時点で佐藤琢磨がトップに浮上! しかしその佐藤琢磨も、11周目にはピットイン。7.6秒。
12周目を終えて、まだストップを行っていないバリチェロと2位ミハエル・シューマッハーの差は11秒。バリチェロと、4位に浮上したジャンカルロ・フィジケラは2回ピットイン作戦の可能性が高そうだ。しかし、そんなバリチェロは16周目にピットイン。9.3秒でピットアウトする。これでミハエル・シューマッハーが首位に返り咲き、トゥルーリが2位、バリチェロが3位、佐藤琢磨が4位。フィジケラもピットインを行う。
4位をキープしたい佐藤琢磨だが、21周目にはアロンソが琢磨との差を1秒まで詰めてくる。同じころ、プレスルーム内ではミハエル・シューマッハーのエンジン音がおかしい? というコメントが多く聞かれるようになってくる。
23周目には、2位トゥルーリが先陣を切って2回目のピットイン。2周後には首位ミハエル・シューマッハーもピットイン、5位アロンソ、7位ラルフらも続く。
佐藤琢磨は、アロンソの翌周ピットイン。8.1秒でピットアウトするが、この間にアロンソが1分17秒556の最速ラップを叩き出す。27周目を終えてみると、ミハエル・シューマッハー、バリチェロ、トゥルーリ、アロンソ、佐藤琢磨の順になった。
やはりミハエル・シューマッハーのエンジン音がどこかおかしい。しかしラップはバリチェロとほぼ同じタイムを刻んでいる。エキゾースト系のトラブルだろうか?
トヨタ勢は、予選はそれなりのグリッドを獲得するも、決勝ではやはり調子が上がらない。29周目にはパニスにドライブスルーのペナルティ(ピットレーン速度違反)が課せられる。さらにパニスは、34周目には第1コーナーにストップ。リタイヤを喫する。
41周目、またもトゥルーリが3回目のピットインの先陣を切る。翌周にはチームメイトのアロンソが続く。43周目にはバリチェロが2回目のピットイン、6位モントーヤも続き、45周目には首位ミハエル・シューマッハーが3回目のピットインを危なげなく行う。佐藤琢磨も3回目のピット作業を終えた。