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ステークF1『C44』:ジェームズ・キーTDが制作途中で参加。フロントサスをプルロッドに変更、“全く新しいマシン”に
2024年2月6日
昨年までアルファロメオの名称でF1で活動していたザウバーが、2024年、ステークF1チームとしての新体制のもとで走らせるF1マシン『C44』の発表会を、2月5日に行った。
新生ステークF1の発表会がロンドンのギルドホールで実施され、チーム代表アレッサンドロ・アルニ・ブラビ、テクニカルディレクターのジェームズ・キー、レースドライバーのバルテリ・ボッタスと周冠宇が登場し、『C44』を披露した。
アルファロメオとのパートナーシップが終了、2024年には、タイトルスポンサーにオンラインカジノとスポーツベットのプラットフォーム『ステーク』を迎え、チーム名は『ステークF1チーム』に。また、2024年と2025年のシャシーのネーミングライツ契約を、ストリーミングプラットフォームの『Kick.com』と結んだことで、正式な車名は『キック・ザウバーC44』になることも事前に発表されていた。
ザウバーは2026年よりアウディのファクトリーチームになることが決定している。
5日に発表されたマシンは、ブラックをベースに、Kick.comの蛍光グリーンがあしらわれたカラーリングが施されていた。この新カラーリングについてチームは、「目を引く存在であり、ごく普通のF1マシンではないもの」としており、「過去へのオマージュではなく、エキサイティングな未来への一歩である」と述べている。
ザウバーには2023年9月にテクニカルディレクターとしてジェームズ・キーが加入、『C44』のプロジェクトに途中から加わった。
チームは『C44』は2023年型『C43』とは大きく異なっていると述べている。その最大のポイントは、フロントサスペンションをプッシュロッドからプルロッドに変更したことだ。
「パッケージにパフォーマンスをもたらし、新しい開発領域を開拓するために、多くの変更が導入された。その中には非常に目立つものもあれば、より微妙な変更もある」とチーム。
「最も目立ち、おそらく最も重要なのは、『C43』で採用されていたプッシュロッド・サスペンションとは異なり、『C44』ではフロントをプルロッド・サスペンションに変更したことだ。この変更は、ヒンウィルのチームによって生み出された確実な仕事を示すものだ。チームは、膨大なリソースを投入した。その主要な動機は、プルロッドの配置の空力的なメリットを引き出したいという欲求である」
「『C44』は、積極的に再設計されたエアロパッケージも備えており、サイドポッドやエンジンカバーに顕著な進化が見られる。これらは既存のコンセプトを新たな極限まで押し進めたもので、より小さなスペースでマシンをパッケージングする能力をチームが有していることを示している」
「これは、マシン内部の多くの部分を再設計する必要がある変更だった。さらに、ダウンフォースを発生する重要なエリアであるフロアを、完全に新しくした」
「『C44』の創造時に行われた選択によって、新たな開発の道が開かれたため、設計チームはすでに、シーズン序盤数戦に投入するいくつかの重要なアップデートの最終仕上げに取り掛かっている。チームは、開発競争において、強さを発揮したいと考えているのだ」
ステークF1は、スペイン・バルセロナで『C44』のシェイクダウンを行った後、バーレーンでの3日間にわたるプレシーズンテストに向かう。その翌週には開幕戦バーレーンGPが行われる。
「『C44』は、現時点で最も大胆で、攻撃的、かつ破壊的なマシンとして、トップの位置にいる。このマシンがどれだけ優れているかは、バーレーンでの開幕戦で、分かることだろう」とチームは述べている。
チーム代表のアレッサンドロ・アルニ・ブラビは、「我々は新鮮な、新しいアイデンティティを手にし、コース上およびそれ以外で計画してきたことすべてに興奮している。しかし、今日最も注目すべきなのは、『C44』とそのポテンシャルである」と述べた。
「このマシンとチームに自信を持っている。数字を確定するのは難しいため、具体的な目標については言及しないが、我々の目標は明確だ。それは、マシンとパッケージのパフォーマンスを向上させることだ」
「パッケージとは、レースチームから、コース上の運営、ピットストップ、戦略にいたるまで、すべての分野を指す。それは単にマシンのパフォーマンスだけでなく、すべての部門で進化を遂げるための取り組みを行っており、それを目標としている。自分たちのポジションがどこなのか、シーズンが進むにつれて見えてくるだろう。だが、重要な目標は、今年改善を果たし、2023年よりも優れた仕事をすることだ」
『C44』のプロジェクトに途中から加わったテクニカルディレクターのジェームズ・キーは「『C44』は、リヤ部にいくつか前年型から持ち越したものはあるものの、事実上、完全に新しいマシンである」と語った。
「チームは私が加入する以前から、野心的な方針をとっていた。多くのメカニカルな変更があり、そのなかには、外からは全く見えないものもあり、非常に目立つものもある」
「フロントサスペンションは完全に新しいもので、この規模のチームにとっては、厳しく、野心的なプロジェクトだった。それが主要な開発領域であり続けることを考えると、空力的な変更も数多くある。全体的にこのマシンの外観は、昨年型とはかなり異なるものになるだろう」
「我々は、多くの新しくエキサイティングな方向性を取り入れた。そのすべてがかなりのポテンシャルを秘めていると思われるので、コース上でそれを確認するのが楽しみだ」
(autosport web)
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