ドイツ・ホッケンハイムで開幕したDTMは、ポルトガルに場所を移して今週末第2戦を迎える。
　第2戦の地エストリル・サーキットは、決勝前日の5月1日に死後10年を迎えるF1の英雄アイルトン・セナが愛したサーキットであり、このレースはそのセナに捧げられる事になっている。
　DTMは第1戦を終えて、3ヶ国のドライバーがトップ3を形成する順位になっている。トップはイギリスのゲイリー・パフェ(メルセデス)、2位にオランダのクリスチャン・アルバース(メルセデス)、3位にスウェーデンのマティアス・エクストローム(アウディ)という並びだ。
　トップに立つパフェは、2002年ドイツF3チャンピオンの輝かしい経歴を持つ23歳。「もちろんエストリルでも勝ちたいと思っているよ。でもライバルを見る限りそれは簡単ではなさそうだ。」と彼は言う。開幕戦こそ勝てたが、4度のチャンピオンを獲得しているベルント・シュナイダー(メルセデス)、元F1スターのジャン・アレジ(メルセデス)等が調子を上げてくればレースは相当に厳しいものになる。ちなみに開幕戦のポールを奪取したのはアレジで、パフェは4番手だった。
　開幕前にエストリルで行なわれたプレシーズンテストの結果は、メルセデス、アウディ、オペルの実力は拮抗している事を示していた。しかしその中でル・マン5勝を誇るトム・クリステンセン(アウディ)は、まだ馴染んでいなかった新車アウディA4DTMで1分34秒394のトップタイムを叩き出している事実は見逃せない。
　DTM第2戦は若手、ベテランそして各メーカーが入り乱れた混戦が予想される。