2004年F1世界選手権は、第4戦サンマリノGPで、いよいよ戦いの舞台をヨーロッパ大陸へと移す。パナソニック・トヨタ・レーシングは、4月25日(日)にイタリアのイモラ・サーキットで開催されるサンマリノGPへ向け、前戦バーレーンGPの後、3週間に渡るインターバルの間に、スペイン・バルセロナとホームサーキットであるポールリカール、そしてポルトガルのエストリルでのF1合同テストに参加した。
1周4.933kmのイモラ・サーキットはバンピーな路面と特徴的な縁石を持ち、チームとドライバーを悩ませる。昨年のサンマリノGPでは、パナソニック・トヨタ・レーシングのO.パニスが9位でフィニッシュ。惜しくもポイント獲得はならなかったが、C.ダ・マッタも12位で完走。シーズン初の2台完走を果たした。
クリスチアーノ・ダ・マッタ
「バーレーンGPの後、我々は2週に渡って生産的かつ効果的なテスト・セッションを行い、サンマリノGPへ向けて改善されたパッケージを最大限に活用すべく、ハードに働いてきた。バルセロナのテストでは、いくつかの新たな空力パッケージを試したが、これらの小さな改良の積み重ねが、我々にさらなる進歩をもたらしてくれるものと思っている。イモラはその特徴的な縁石とともに、我々のクルマに適しているとは言い難いサーキットだった。しかし、我々は先週ポールリカールでテストを行い、異なる状況やコンディションにクルマをより適応させるための方法を学んできており、イタリアでの今週末へ向けて、上向いた調子を継続していきたい。現在の我々のポジションは望んでいたものではないが、一戦一戦を確実に戦い、そのポジションを上げていくべく努力を続けている」
オリビエ・パニス
「今週末のサンマリノGPにおける我々の目標は、不運なミスでポイント獲得を逃してしまった前戦バーレーンでのパフォーマンスを凌ぐものでなければならない。過去、イモラで我々は苦戦を強いられてきたが、以来チームの総力を挙げてクルマを改善してきている。そして、現在持っているパッケージで最大の能力を引き出すべく努力をしている。我々にとって有望なのは、誰もがチームとして非常によく働いているということだ。現状に満足することなく常にプッシュし続けなければならない。個人的には、1994年の悲劇の週末以来、イモラへ向かうのは楽しいことではないが、今年はR.ラッツェンバーガーとA.セナの10周忌であり、その想い出はより強くなることだろう」
リカルド・ゾンタ
「我々は、サンマリノGPへ向けて、ポールリカールでいくつかのタイヤテストを終えたばかりであり、この週末のために、良いタイヤを選択出来たことを確信している。さらに、先週はエストリルで2日間に渡って、ミシュランとともにウェットコンディションのシミュレーションを行った。そこで我々は合計250ラップ以上を走破し、予定されたプログラムをすべて終えることが出来た。イモラがウェットコンディションになれば、我々にアドバンテージをもたらしてくれるはずだ。組み合わせるべき選択肢は数多くあるが、我々はそのすべてを正しく選択するために努力を続けなければならない。マレーシアとバーレーンにおいて、我々はポイント獲得目前まで達していた。あと、ほんの少しの運があれば、ポイントは我々の手の届くところにあるはずだ」