中近東初のF1レースとなるバーレーンGPの初開催が迫る中、ジョーダン・フォードにとっても今年はバーレーン王国がチームの新パートナーとなったため、重要な意味をもつ一戦になる。
シャイク・サルマン・ビン・ハマド・ビン・イサ・アル・カリファ国王による文化的かつ人道的なメッセージが、毎レース、EJ14のエンジンカバー部分にあしらわれることになっており、オーストラリアGPでは平和を表すハトが、マレーシアGPでは人間の平等を訴える絵柄がそれぞれペイントされた。
バーレーンGPでジョーダン・フォードのマシンを飾る図案は、4月1日(木)午後5時よりバーレーン国際サーキットにて、エディー・ジョーダンと両ドライバーと共に初めて国王自身がお披露目を行う予定だ。
苦しいシーズンスタートとなったニック・ハイドフェルドは、予選も2つのレースでも元気のいい場面を何度か見せているものの、いまだ完走も叶わず、今週末に望むのは信頼性のみのようだ。
「1レースも完走できてないなんて少々がっかりしているが、だが前向きに見ようと思えば両レースともいいスタートは切れたし、スピードも十分これから期待できるものだと思う」とハイドフェルド。「マレーシアGPでは常に後ろに2〜3台を従えて、とてもいいペースで走れた。今までに出てきた技術的な問題をなんとかしようとチームは本当に頑張ってくれているから、このレースでの僕の目標はとにかく走りきって、これまでに出せているだけのペースを維持することだ。もちろん世界選手権なのだから僕らは世界中どこへでも行かなければならないのだが、この新GPはF1にとっても良いものだと思うから、僕自身もバーレーンを訪れるのをとても楽しみにしている。どこでも新しいサーキットに挑戦するのが好きだし、新しい土地を訪れることも大好きなんだ」
チームメイトでルーキーのジョルジョ・パンターノにとっては、経験不足が弱点として大きく響くこともなく絶好のチャレンジの場になる。今のところオーストラリアで14位、マレーシアで13位という結果だが、バーレーンではもう一歩上を狙っているようだ。
「新しいサーキットで誰も詳しく知らないから、そういう意味ではみんなが同条件ということになるので、とてもエキサイティングなレースになるのではないかと思う」とパンターノ。「このレースの最善のセットアップを見つけて最速タイムを出せるのは誰なのか、見所になるだろう。僕は今のところ2戦とも完走できて良かったと思っているし、そう悪い仕事をしているとは思えない。これからはスピードとリザルトの改善を求めていく。僕自身もチームや全体の環境により信頼を深められている。今までよりもう少し楽にやっていけるようになったのだと思うので、ぜひそれをバーレーンで発揮したい」