ラルフ・シューマッハーのマネージャー、ウィリー・ウエーバーは、ラルフが賃金カットを受け入れてウイリアムズチームに来季以降も残留する考えであることを明らかにした。
今季いっぱいでウイリアムズとの契約が切れるラルフだが、契約交渉はもめており、トヨタやルノーへの移籍が噂に上ってもいた。しかし、ウエーバーによれば、ウイリアムズに残留する可能性が高いということだ。
「(ラルフがトヨタやルノーへ移籍するのではという予測記事を)新聞で読んだよ。彼らとは私は話をしていない」とウエーバーはロイターに語る。
「新聞には、彼らはオファーする気があるようなことが書いてあった。実際は、私はトヨタともルノーともラルフについて話はしていない。チーム残留を希望しているんだからね」
「(マレーシアGPの土曜日に)軽いミーティングを行った。かなりいい感触だったよ。だんだん状況は良くなってきているんだ。私もラルフもチームに残りたいと考えている。そういうわけだ」
「デッドラインはないんだ。でも、ラルフは将来についてはっきりさせたがっているから、ある程度のところでけじめをつけなければならないね」
「でも、それがバーレーンの後とはいえないね。(8月の)ハンガリーの後でも十分じゃないか」
「話し合いがまとまる見通しが非常に高い。ただ、すぐに“イエス”や“ノー”を言える状況ではなく、時間が必要だ」
ウイリアムズとの交渉状況はここ最近良好には見えず、うわさではラルフは1,000万〜1,500万ポンドの年俸を要求しており、フランク・ウイリアムズはそのラルフを“がめつい”と評したと言われている。
金額が交渉の妨げになっているのでは、と問われたウエーバーは「それは事実じゃないよ」と答えた。「実際、今年より年俸はいくらか下がることになるだろうね。保証された金額が減るということだが」
「もしラルフがいい成績を挙げて、表彰台や優勝を獲得すれば、ボーナスポイントが入って、支給金額は増える。そうすれば今と変わらないわけだ」
「問題は金銭面ではないんだ。それについては解決済みだ」
ファン−パブロ・モントーヤが来季マクラーレンに移籍することはすでに決まっており、ラルフとの交渉も長引いたウイリアムズは、2005年に向けてマーク・ウエーバーやジェンソン・バトンに興味を示しているといわれている。さらに、IRLチャンピオンのスコット・ディクソンをテストで走らせることを決めるなど、ドライバー選抜のための動きを見せるようになってきたチームに対し、ここにきてラルフ側の態度が軟化してきたようだ。