英ガーディアン紙の報道によると、ジャガー・レーシングは、2004年に向けてジャスティン・ウイルソンではなく、クリスチャン・クリエンと契約することになりそうだ。
ウイルソンは、7月のイギリスGPの後に、成績が伸び悩んでいたブラジル人のアントニオ・ピッツォニアに代わってジャガーに加わった。しかしウィルソンは、来季に向けて、そのシートを守ることができそうもない。
ガーディアン紙によると、先週のテスト以降、クリエンが、第2のシートを争うドライバーたちの中で最も有利な立場にあるという。
ガーディアン紙が付け加えているところでは、公式な決定はまだなされていないが、チーム内部の者たちは、クリエンについて「非常に大きな可能性を持ち、とても手放すことはできない」と考えているという。
トヨタでテストをしているライアン・ブリスコーに次いで、総合2位で今年のF3ユーロシリーズを終えたクリエンは、レッドブルからおよそ5百〜6百万英ポンドのスポンサーマネーを持ち込むことになるという。これは、ジャガーにとっては無視できない金額だ。
クリエンのチームでの初走行となった先週のテストを評して、ジャガーのスポークスパーソン、ナブ・シドゥは、次のようにコメントした。「彼はバレンシアテストで、大変いい仕事をしたし、タイヤをグリーンやグラベルにはみ出すこともなかった」
「マシンと同様、自分自身もよくコントロールできていた。非常に冷静で沈着、技術的なフィードバックも優れていた」
アレクサンダー・ブルツが、2004年も第3ドライバーとしてマクラーレンに残ると発表されたことで、ジャガーでのウエーバーのパートナーの座を巡る争いは、今や三つ巴の戦いとなっている。その中で、クリエンが現在一番の有望株であり、ウイルソンがそれに続いている。ヨス・フェルスタッペンも、トラストをはじめとするオランダのスポンサーの支援を背景に、ジャガー入りの可能性がある。