バルセロナのサーキット・デ・カタルニヤでBARホンダの冬期テストが始まった。佐藤琢磨は再びコクピットに戻り、喜びと興奮の感想を語った。
佐藤とジェンソン・バトンが揃ってポイントフィニッシュを飾り、BARのコンストラクターズ選手権5位が決まった日本GP。あれから6週間のテスト禁止期間が終わり、2人は2台のコンセプトカーと共にトラックに戻った。
バトンが“2004年向けコンセプトカー”を走らせる一方、佐藤は来シーズン、ブリヂストンからスイッチするミシュランのタイヤ評価プログラムを精力的にこなした。佐藤はまた、新しいタイヤを履いた005のドライブも行った。
「再びコクピットに戻ることができてとても嬉しい。鈴鹿から随分経った気がする」と佐藤は笑みを浮かべながら語った。「BARのレースドライバーとしては今回が初めてのテストだった。今度は単にチームに対するフィードバックであるだけでなく、僕自身への直接的なフィードバックでもあったので、これまで以上にテストに集中して臨めた」
「3日間、僕のレースエンジニアであるジョック・クリアと共にハードワークを行った結果、鈴鹿から始まった彼との関係も更に発展した。お互いのことをよく理解し合いながら、人間関係のセットアップも順調にいきつつある」
ベテランのジャック・ビルヌーブに代わり2004年のシートを獲得した佐藤は、バトンとのコンビについて来シーズンに向けて大きな可能性を秘めているという考えを明らかにした。2人のドライバーはスペインで行った3日間のテストで計1868kmを走り込んだ。最後の108周は佐藤の単独ドライブだった。
「ジェンソンに再び会えて嬉しかった。日本で別れたときと変わっていなかった。テスト期間中、BARのためにとてもコンペティティブなマシンを開発できたと思う。ジェンソソンから“コンセプトカー”についてのコメントを聞いて興奮した。僕も早く“コンセプトカー”がドライブしたい」
BARは、佐藤とバトンと共に来月上旬、再びスペインでテストを行う、来季用マシン006ホンダのシェイクダウンに向けてたくさんのデータを集める予定だ。