最新記事
- 【角田裕毅を海外F1解説者が斬る】目の前の大...
- 2026年F1カレンダーの発表遅れる。新マドリー...
- 映画『F1/エフワン』に登場する架空のチーム...
- グランプリのうわさ話:キック・ザウバー、航...
- 【動画】小林可夢偉が11年ぶりにF1マシンで走...
- 角田裕毅の足枷となった旧フロアの0.3秒。タ...
- 永久追放処分の取り下げ以来、初めてFIA公式...
- 走行経験とマシンアップデートを味方に、予選...
- 剛性強化のみで新たなウイング規制をパスした...
- 「他に誰かハードを履いた?」バランスを失い...
- 「5000個くらいの破片が飛んできた」接触でウ...
- レッドブル、17歳リンドブラッドのスーパーラ...
2022年F1技術レギュレーションを画像で解説(1)バトル促進のための空力革命。乱流対策で導入された新フロア
2022年2月8日
FIA(国際自動車連盟)が総力を結集して研究・実験を続けた2022年の技術レギュレーションは、F1マシンの様相を一変させた。彼らの第一の目的は、オーバーテイクの促進だった。F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが、変更点がより理解しやすいよう、豊富な写真と図解で解説する。
(2022年のマシン下部は2本のトンネルが通り、ベンチュリー効果を発揮する。それに対して2021年マシンはフラットボトムのフロアで、下面のダウンフォース発生を制限していた)
■オーバーテイクを容易にするためになされた空力革命
現代のF1マシンは、空力至上主義と言っていい。それがどこまで行き着いてしまったのか、去年の技術レギュレーションの変更が何をもたらしたかを見れば十分だろう。フロアを少し削っただけで、2020年にメルセデスが持っていた圧倒的アドバンテージがなくなってしまったのだ。すでにそれ以前からF1マシンは、乱気流の発生度合いが大きくなっており、後続マシンが先行車に追従することはほぼ不可能になっていた。
ドライバーから繰り返し指摘されてきたこの問題を改善するため、FIAとFOMは、車体のボリュームを簡素化し、エアロダイナミクスの創造性をより厳しく管理することで、オーバーテイクを容易にするレギュレーションを起草したのである。
そのためにレギュレーション策定者は、主に2点の実現に注力した。ひとつは新型F1マシンの乱流発生を抑えること。とはいえ完全になくすことは不可能だ。そのため先行車に接近しても、乱流の影響をできるだけ受けにくくすることが2点目だった。その結果できあがったのが、160ページに達する新技術規約だった。
■フラットボトムからダブルトンネルへ
ダウンフォースを発生させる空力パーツの中には、比較的乱流を発生させにくいものがある。中でもフロアは空気抵抗や乱流を最小限に抑えながら、最も多くのダウンフォースを発生させる領域と言える。
そのため新技術規約では、前後ウイングが発生するダウンフォースの割合を減らし、フロア下の割合を増やしている。具体的に、どんな処置を施したのか。
1)フラットボトム入り口
速度:低い
圧力:高い
2)フラットボトム
速度:高い
圧力:低い
3)ディフューザー
速度:出口に向かうにつれて低くなる
圧力:出口に向かうにつれて高くなる
F1マシンのフロア下は基本的に、前世代の車体も含めてすべてベンチュリートンネルの仕組みを利用している。以前のF1マシンでは、トンネルの入り口は小さく、出口(ディフューザー)は中ぐらいのサイズに規定されていた。
新しいF1マシンでは、フロア前端からフラットボトム、ディフューザー全体の形状が、よりはっきりとベンチュリートンネルのように見える(2022年マシン横向き写真/画像3参照)。入り口は2021年型よりはるかに大きく(画像2の緑線参照)、ディフューザーも同様に大型化した。その結果、乱流をより高い位置で発生させるようになり、後続車への影響を少なくすることができる。一方で中央部分の完全に平らな部分は、昨年型より短くなっている。
つまり、2022年マシンはフロア下が平らではなく、1980年代のいわゆるグラウンドエフェクトマシンのような2本のトンネル(画像2の青線参照)を備えている。いわゆるスカートこそないものの、フラットボトムの側面は閉じられている。この最適化されたフラットボトムにより、ダウンフォースの発生割合が増え、ウイングへの依存度が低下する。
フラットボトムとディフューザーの仕様変更で、圧力の中心はかなり前方に移動する。その結果、単純化されたフロントウイングが生み出すダウンフォースが大きく減少したにもかかわらず、前後の荷重分布は前年型とほぼ同等(40%:60%)だ。
(第2回に続く)
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)
関連ニュース
5/30(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
5/31(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
6/1(日) | 決勝 | 結果 / レポート |


1位 | オスカー・ピアストリ | 186 |
2位 | ランド・ノリス | 176 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 137 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
5位 | シャルル・ルクレール | 94 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 71 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 48 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 42 |
9位 | アイザック・ハジャー | 21 |
10位 | エステバン・オコン | 20 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 362 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 165 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 159 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 144 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 54 |
6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 28 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 26 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 16 |
9位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 16 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 11 |

