マクラーレン・メルセデスのサードドライバー、アレクサンダー・ブルツは、来季のジャガーのシートを獲得できそうだと考えている。
今年上旬、ジャガーがアントニオ・ピッツォニアに代えて、2001年からマクラーレンでテストドライバーを務めているブルツを起用したい考えでいるとの噂が流れていた。しかし、マクラーレンがブルツを手放すにあたって多額の補償を要求したようで、ブルツのジャガー入りはそのまま立ち消えになった。その後シーズンに入ったが、ジャガーはイギリスGP終了後、ついにピッツォニアに代えてジャスティン・ウイルソンを起用した。
しかし、今度はそのウイルソンがお役御免になりそうだ。ジャガーはマーク・ウェバーの来季の僚友として、ブルツに再び食指を伸ばしているようだ。
ブルツは、オーストリアAPA通信のインタビューに対し、次のようにコメントした。
「今のところ、僕は2チームから関心を寄せてもらっているという贅沢な立場にいる。もっとも、頭を抱え込むような事態ではない。僕はいま、ジャガーの求人リストのトップにいるんだ。もちろんマクラーレンからも、昨年のテスト以来、チームに居続けて欲しいと言われているけれどね」
一方、ジャガーは、ブルツをドライバー候補の一番手に考えているかどうか尋ねられると、コメントを差し控えた。チームのスポンサーはロイター通信に対して次のように語っている。
「今のところ、来季のドライバーについて、直接的な外圧がかかっているわけでもないし、急いで決めなければならないということもない。冬期テストプログラムが始まるまで、まだ4週間前後もある。冬期テストで2004年のドライバーがマシンをドライブしてくれる方が好ましいし、ドライバーについての決定は遅いより早い方がいいと考えているグループもあることはわかっている。しかし、今は買い手市場だ。私たちとしては、時間を最大限有効に使いたい」