F1日本GPは金曜午前のフリー走行が行われ、ルノーのヤルノ・トゥルーリが前戦アメリカGPに続いて金曜フリー走行のトップタイムをマークした。注目の佐藤琢磨は12番手タイム。
8時半から始まった2時間のプライベート・テストは晴れ、路面温度17度のコンディションで開始。10時半には路面温度25度まで上昇した。
いつも通りルノーの3台がお互い遜色ないタイムでトップ3を独占したが、トップタイムを記録したのはアラン・マクニッシュで1分32秒170(226・811km/h)は2位フェルナンド・アロンソに0.2秒弱、3位トゥルーリに0.7秒差をつけるもの。しかし、マクニッシュは残り5分でエンジン・ブロー、ヘアピン手前に止まった。
日本のファン注目の本山哲は1分35秒044で、11人中8位。マシンに慣れるためもあって2時間の大半をハーフタンクでロングランに徹し、最後に2セットの新品タイヤでタイムアタックをかけようというプランだったが、1セット目でピットオフする際にギヤ・トラブルが発生。リミッターが当ってシフトアップせず、この修理のため結局新品タイヤは1セットしか試せなかった。
「やっぱりエンジン・パワーがあって速いなぁと思いました。ギヤもパンパン上がって行くし、使う回転も広い。鈴鹿が違うコースになったようで、コース幅が狭く感じた。アクセルは85%踏んで行けたと思うけど、デキは70%かな」と本山。オーナーのエディ・ジョーダンは「グッド・ドライバー!」と、一言。ずっとジョーダンのピットにいた本山のフォーミュラ・ニッポンチームオーナー星野一義は「よくやったよ、ヤツは。言い訳になるけど、もう1セット新品タイヤで走れたら、1分34秒は切れたと思うんだよね。残念だね。オレは100%じゃなく130%で行け! と言ったんだけど、本人は壊しちゃいけないっていう守りの意識もあったと思う」と評価。
11時から曇り、気温23度・路面温度25度でスタート。最初のうちはシケインで旧コースに進入するドライバーが多かったが、やがてそれもなくなりタイムが上昇。最終的にはトゥルーリがひとり1分30秒台に入る1分30秒727を記録。注目の佐藤琢磨はトゥルーリの1.568秒遅れの12位。チームメイトのジェンソン・バトンは9周目の最終コーナーでハーフスピンし、ピットウォール脇にマシンをストップ。マシン後部から失火したところをみるとオイル漏れが発生していた可能性大。
昨年のミハエル・シューマッハーのポールタイムは1分31秒317だったが、6位のキミ・ライコネンまでこのタイムを破った。惜しかったのはアロンソでセクター1で最速タイムを記録しながらスプーンでコースオフ。その前にはジャンカルロ・フィジケラも同地点ではみ出したが、これはコースに戻ることができた。ウイリアムズのファン−パブロ・モントーヤはマシン・トラブルで9周しかできずじまいで、7位だった。チャンピオン争いの2人、ミハエル・シューマッハーは2位、キミ・ライコネンは6位につけた。