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レッドブル・ホンダ密着:無得点に終わるも、ペレスがハミルトンの1点を阻止「この出来事が我々の闘志にさらなる火をつけた」

2021年7月19日

 2021年F1第10戦イギリスGPのレース後、優勝したルイス・ハミルトン(メルセデス)に劣らぬほどの注目をパドックで集めていたのが、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表だった。なぜなら、このレースの最大のハイライトは、ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と、2番手からスタートしたハミルトンが、オープニングラップで激しくバトルした末に、9コーナーのコプスで接触事故を起こしたことだったからだ。

レッドブル・ホンダ密着
ポールポジションのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と、2番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)

レッドブル・ホンダ密着
レース後、パドックに帰ってきたフェルスタッペンのマシン。右側の車輪がもぎとられているのがわかる


 幸いにもフェルスタッペンは自力でマシンを降りたものの、FIAのドクターの指示で地元の病院へ検査を行うために搬送され、レース後のパドックにはいなかったため、代わりにホーナーにメディアが殺到した。

レッドブル・ホンダ密着
レース後、ホーナー代表のもとにメディアが集まった

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クリスチャン・ホーナー(レッドブル チーム代表)


「イギリスGPのレースウイークをこういう形で終えることになるのは本当に厳しい。あのような激しいクラッシュにも関わらず、マックスが自力でマシンを降りてこられたことが唯一の救いだ」


 ホーナーはさらにこう続けた。


「映像を何度も見返したが、コプスのようなF1のなかでも最速のコーナーのひとつで、イン側からホイールを向けてくるというのは間違った判断で、ルイスが両ドライバーを多大なリスクにさらしたと感じざるを得ない。接触の瞬間を見てわかるように、ルイスはマックスに並びかけておらず、ルイスの左フロントがマックスの右リヤに当たっている。この動きによって、マックスは51Gもの衝撃とともにバリアに激突した」


 ホーナーは事故の後、国際自動車連盟(FIA)のF1レースディレクターを務めるマイケル・マシにインターコムで次のように連絡も取っていた。


「あのコーナーを見てほしい。あれは100%マックスのコーナーだった。責任は完全に(後方にいた)ハミルトンにある。彼(フェルスタッペン)が無傷だったことを神に感謝している。適切に扱ってくれることを願っている」


 その後、FIAはこの事故を審議の対象とし、レース審議委員会に審判を仰いだ。そして、レース審議委員会が下した判断は10秒のタイムペナルティだった。


 レッドブル・ホンダとしては納得がいかない処分だが、審議を覆すことはできない。唯一、できることはピットレーンからスタートし、赤旗再開後も最後尾からスタートすることになったチームメイトのセルジオ・ペレスをいかに活用するかだった。果たして、レッドブル・ホンダが採った判断は、レース終盤、10番手を走行していたペレスをピットインさせ、タイヤ交換後にファステストラップを狙うことだった。

レッドブル・ホンダ密着
赤旗中断により、ピットレーンへ戻ったセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)


 その時点でファステストラップはハミルトンが持っていた。このままレースが終了すれば、ハミルトンはレース優勝の25点に加え、スプリント予選2番手の2点、そしてファステストラップの1点の合計28点を加点する。


 10番手のペレスがピットインすれば、入賞圏外へ脱落し、たとえファステストラップをとってもポイントは加点されない。つまり、レッドブル・ホンダはコンストラクターズ選手権の1点を失っても、ドライバーズ選手権でハミルトンの1点を阻止することを選択したのだ。


 レース後、日曜日の午後10時すぎ、レッドブルは声明を出した。


「イギリスGPのコプス・コーナーで発生したマックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンの接触事故について、マックス・フェルスタッペンがマシンから離れ、直ちにシルバーストン・サーキット・メディカル・センターに運ばれたことを確認した。シルバーストン・サーキット・メディカル・センターのトラックサイド・ドクターによる診断の後、マックスはさらなる検査と観察のためにヘリコプターでコベントリー病院に搬送された。徹底的な検査の結果、大きなケガもなく、今晩22時に退院した」


「マックスとチームは、シルバーストンとコベントリー病院の両方で素晴らしいケアを提供してくれたコースサイドのマーシャルと医療スタッフに感謝している」


 最後にホーナーはこう言った。


「チャンピオンシップでは我々がまだリードを保っているが、今日の出来事はチャンピオンシップ獲得に向けて、我々の闘志にさらなる火をつけた」



(Masahiro Owari)


レース

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スプリント予選 結果 / レポート
11/30(日) スプリント 23:00〜24:00
予選 27:00〜
12/1(日) 決勝 25:00〜


ドライバーズランキング

※ラスベガスGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン403
2位ランド・ノリス340
3位シャルル・ルクレール319
4位オスカー・ピアストリ268
5位カルロス・サインツ259
6位ジョージ・ラッセル217
7位ルイス・ハミルトン208
8位セルジオ・ペレス152
9位フェルナンド・アロンソ63
10位ニコ・ヒュルケンベルグ35

チームランキング

※ラスベガスGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム608
2位スクーデリア・フェラーリ584
3位オラクル・レッドブル・レーシング555
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム425
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位マネーグラム・ハースF1チーム50
7位BWTアルピーヌF1チーム49
8位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム46
9位ウイリアムズ・レーシング17
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

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