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フェルスタッペン今季3勝目、レッドブルがW表彰台。ホンダは1991年以来の3連勝【決勝レポート/F1第7戦】
2021年6月21日
6月20日現地時間15時、2021年F1第7戦フランスGP決勝が行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが優勝を飾った。
昼前に雷雨があり路面は一度ウエットコンディションになったものの、F1の決勝までに路面は乾き上がった。気温は24度、路面温度は37度と土曜までとはまったく違うコンディションになったが、スタートを前に太陽が顔を見せ路面温度はグングン上昇していくなかでのスタートとなった。メインストレートには追い風が吹いている。
予選Q1でクラッシュを喫しノータイムに終わった角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)は、決勝出走が認められたもののギヤボックス交換により5グリッド降格ペナルティを科されたうえ、同スペックのフロアへの交換ができず予選とは仕様違いとなったことでピットレーンスタートが義務づけられ、サスペンションのセットアップも変更して決勝に臨むこととなった。
Q3に進出した全車がQ2で使用したミディアムタイヤ、11番グリッド以下はウイリアムズ勢とミック・シューマッハー(ハース)、角田がミディアムタイヤを選び、それ以外はハードタイヤを履いてスタートに臨む。
スタートでポールポジションのフェルスタッペンは好発進で首位を守るがターン1でスナップしてコースオフし、その間にルイス・ハミルトン(メルセデス)が首位に立った。3番手バルテリ・ボッタス(メルセデス)、4番手セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)、5番手カルロス・サインツ(フェラーリ)、6番手ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)と順位を守り、7番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)はフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)の猛攻を抑えてなんとか順位を守り切った。
2周目のターン1ではランド・ノリス(マクラーレン)が飛び出してダニエル・リカルド(マクラーレン)が9番手に上がった。雨でラバーが流された影響か、ハミルトンはグリップの低さを訴える。角田はスタート直後にハース勢とジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)を抜いて17番手、4周目のターン8ではニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)を抜いて16番手に上がった。
上位3台は1.5秒間隔で走行し、4番手ペレスは1周1秒以上遅いペースでじわじわと差が開いていく。その後方では5番手サインツを先頭にルクレールまで3台が連なり、8番手アロンソの後方もトレイン状態となり、各車がタイヤをいたわりながらポジションキープの走行を続ける。
10周目を迎える頃にはフロントタイヤのグレイニングに苦しむドライバーが増え始め、リカルドは11周目のターン8でタイヤに苦しむアロンソを抜いて8番手に上がり、ノリスもターン11でインを突いてこれに続く。マクラーレン勢はペースの上がらないルクレールを14周目に捕まえてパスし、ルクレールはたまらず14周目にピットインしてハードタイヤに履き替える。15周目にはアルファロメオ勢に引っかかる角田もピットインしてハードに履き替える。
16周目にリカルドがピットインして前のガスリーに対してアンダーカットを仕掛ける。サインツとガスリーは翌17周目にピットインするが、いずれもリカルドにアンダーカットされてルクレールはさらにその前を行く。
ボッタスが17周目にピットインし、18周目にピットインしたフェルスタッペンはボッタスの前でコースに復帰。ハミルトンは19周目にピットインするが、ピット出口でフェルスタッペンとサイドバイサイドになり、ターン1でインをキープしてフェルスタッペンが前に出た。これでフェルスタッペンはボッタスのアンダーカットを阻止し、同時にハミルトンをアンダーカットして首位に立った。ここからしばらくは3台がプレッシャーを掛け合う一進一退の戦いになる。
ペレスとノリスは24周目まで引っ張ってピットインし、他車に対し5〜7周ほどフレッシュな状態で第2スティントを戦うことになった。
30周目のターン8でルクレールに引っかかったガスリーをノリスがパス。ノリスはさらにターン14でインに飛び込んでルクレールもパスし、32周目のターン8でサインツまで抜いて実質中団グループの最上位のリカルドの背後へ浮上した。
タイヤが最後まで保たないと判断したフェルスタッペンはプッシュしてハミルトンに3秒のギャップを作り、32周目にピットインしミディアムに履き替える。フェルスタッペンは周回遅れに引っかかるハミルトンより2秒速いペースでメルセデスAMG勢を猛追する。
36周目にセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)がピットインし角田の前でコース復帰。これで全車がタイヤ交換を済ませ、ルクレールはタイヤのデグラデーションがひどく38周目に2回目のピットストップを行い下位に沈んだ。
43周目にフェルスタッペンはボッタスの背後に迫りDRS圏内に入る。フェルスタッペンは44周目のターン8でややオーバーシュートしたボッタスに対し、ターン9を立ち上がり優先のラインで脱出しターン10でインに飛び込んでパス。これで首位ハミルトンの5.2秒後方の2番手となる。しかしここからハミルトンは温存しておいたタイヤでプッシュして自己ベストを記録し、タイヤがタレてきたフェルスタッペンと同等のペースでギャップを維持する。
フェルスタッペンは残り3周で1秒以内に入り、ハミルトンを追い詰めていく。そして52周目のターン8でインに飛び込んでハミルトンをパスし首位浮上。アグレッシブな2ストップ作戦を見事に成功させてポール・トゥ・ウインを飾った。
ボッタスは大きくペースを落とし、ペレスが49周目のターン10でボッタスのアウトに並びかけてそのままオーバーテイクし3位を奪取。ペレスは2戦連続の表彰台を獲得した。
5位ノリス、6位リカルドとマクラーレン勢が中団グループ最上位を固め、7位ガスリー、8位アロンソ、9位ベッテル、10位ランス・ストロール(アストンマーティン)とアストンマーティン勢がハードタイヤスタートの戦略でダブル入賞を果たし、予選で中団最上位だったサインツは11位、ルクレールに至っては16位に終わった。
角田はタイヤのデグラデーションとトラクション不足に苦しみ、43周目にリバースストラテジーでタイヤ差のあるストロールに抜かれ、13位でフィニッシュとなった。
(Mineoki Yoneya)
1位 | マックス・フェルスタッペン | 403 |
2位 | ランド・ノリス | 340 |
3位 | シャルル・ルクレール | 319 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 268 |
5位 | カルロス・サインツ | 259 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 217 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 208 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 63 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 35 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 608 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 584 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 555 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 425 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 50 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 49 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |