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ホンダが大差で年間3勝目、4社中トップの信頼性も示す「2021年タイトルを目指しさらに進化を重ねる」と田辺TD【F1第17戦】

2020年12月14日

 2020年F1最終戦アブダビGP決勝で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが今季2勝目を挙げ、アレクサンダー・アルボンは4位を獲得した。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトは11位、ピエール・ガスリーは8位で、ホンダのパワーユニット搭載車4台のうち3台が入賞を果たした。


 フェルスタッペンはポールポジションからミディアムタイヤでスタート、バーチャルセーフティカー導入/セーフティカー出動となった際、10周目にハードタイヤに交換、55周のレースを走り切った。スタート後も首位を保ち、全ラップをリードして、2位バルテリ・ボッタス(メルセデス)に15.976秒の差をつけてフィニッシュ、第5戦70周年記念GPに続くシーズン2勝目を獲得した。


 アルボンは5番グリッドからソフトタイヤでスタート、10周目にハードタイヤに交換、1回ストップで走った。スタート直後もグリッド位置を守り、6周目に4番手に上がり、レース終盤には前を行くルイス・ハミルトン(メルセデス)とのギャップを縮め、最終的に1.572秒差まで迫った。


 ガスリーは9番グリッドからソフトタイヤでスタート、10周目にハードタイヤに交換、1回ストップで走った。8番手走行中にタイヤ交換、11番手に落ちるが、何度かオーバーテイクを見せ、31周目には8番手に復帰、その位置でフィニッシュした。


 クビアトは7番グリッドからソフトタイヤでスタート、10周目にハードタイヤに交換、1回ストップで54周のレース(55周のレースを1周遅れでフィニッシュ)を走った。スタート後、7番手のポジションを維持するが、ピットストップする際には9番手に落ちており、14番手でコースに戻ることとなった。そこで渋滞に引っ掛かり時間をロス、ポイント圏内に戻ることができなかった。

2020年F1第17戦アブダビGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第17戦アブダビGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

 2020年、ホンダは2019年と同様に3勝をマーク(フェルスタッペンが第5戦70周年記念GPと第17戦アブダビGP、ガスリーがイタリアGPでそれぞれ優勝)、これらを含み、表彰台に14回登壇した。パートナーであるレッドブル・レーシングは2016年以来のコンストラクターズランキング2位を獲得、アルファタウリはトロロッソとしてF1参戦を開始した2006年以来最多のコンストラクターズポイント(107点)を上げた。


 また、4台すべてがパワーユニットをレギュレーションに定められた年間3基以内で走り切り、F1全パワーユニットマニュファクチャラー中、ホンダのみが一度もPU交換に関するペナルティを受けずにシーズンを終えた。

2020年F1第17戦アブダビGP 最終戦にホンダF1が記念撮影
2020年F1第17戦アブダビGP 最終戦にホンダF1が記念撮影

■ホンダF1テクニカルディレクター 田辺豊治
 今日のシーズン最終戦、アブダビGP決勝は、アストンマーティン・レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手がポール・トゥ・ウインを飾り、ホンダとしてシーズン3勝目を挙げることができました。フェルスタッペン選手は終始トップを譲らない力強い走りで、ライバルを寄せ付けずチェッカーフラッグを受け、最終戦を勝利で締めくくってくれました。


 チームメイトのアルボン選手は、終盤前の車に迫る走りを見せたものの残念ながら4位、スクーデリア・アルファタウリのガスリー選手は見事なオーバーテイクをいくつも見せて8位、クビアト選手はピットストップでポジションを大きく落としたことが響き、惜しくも入賞には一歩届かず11位という結果でしたが、ホンダとしていい形でシーズンを締めくくることができました。


 コロナ禍の中、短期間かつ過密日程で戦うことになったシーズン全体を振り返ってみると、アストンマーティン・レッドブル・レーシングと一緒にチャンピオンシップ獲得を目標としてシーズンインを迎えたものの、結果としてはチャンピオンのメルセデスに大きく離されるという悔しい一年になりました。パッケージとしてさらなる進化を果たさなくてはいけないことを痛感している一方で、今日の勝利以外にも、F1の70周年記念レースでの勝利や、スクーデリア・アルファタウリとの50戦記念レースでガスリー選手が初勝利を挙げるなど、記憶に残るレースができたと思っています。


 また、シーズン3基の使用が許されているPUレギュレーションに沿う形で、ホンダPUを搭載する4台すべてがPU交換によるペナルティなしでシーズンを終えられたことは、過去に学び信頼性の向上を図れた結果だと思っています。コロナ禍によりさまざまなイレギュラーに対応し、厳しいシーズンを戦い抜いてくれたホンダ、レッドブル、アルファタウリのすべてのメンバーに、感謝の言葉を贈りたいと思います。そして、それを支えた家族、さらにはその活動を支えてくれた方々にも感謝いたします。


 すでに発表されているように、来年はホンダにとってF1に参戦する最後の一年になります。チャンピオンシップ獲得を目指し、ファクトリーではさらなるパフォーマンスアップに向けて、チームとともに開発を懸命に続けていきます。


 ここから短いオフシーズンに入りますが、さらに強くなって戻ってきたいと思います。みなさま、今シーズンも応援をいただき本当にありがとうございました。そして、来年もご声援をよろしくお願いいたします。

2020年F1第17戦アブダビGP ホンダF1テクニカルディレクター田辺豊治氏とホンダF1マネージングディレクター山本雅史氏
2020年F1第17戦アブダビGP ホンダF1テクニカルディレクター田辺豊治氏とホンダF1マネージングディレクター山本雅史氏



(autosport web)


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5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位マネーグラム・ハースF1チーム50
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