F速

  • 会員登録
  • ログイン

ホンダF1田辺TD予選後会見:レッドブルの最上位グリッド確保は「パッケージとしてのパフォーマンスが上がった証」

2020年11月29日

 第15戦バーレーンGP予選では、ホンダ製パワーユニット(PU)を搭載する4台すべてがトップ10入りを果たした。レッドブルにとっては、現行PUが導入された2014年以降では、このサーキットでの最上位グリッド獲得でもあった。しかしメルセデス2台に対しては今回も彼らの前に行くことは叶わず、その壁の厚さを感じさせた予選でもあった。


 一方でバーレーンでは、フェラーリが再来年以降のPU開発凍結に前向きな発言をしたことが注目された。来年末のホンダ撤退以降もレッドブルが同じPUを使い続けるためには、PU開発凍結が大前提となる。フェラーリ発言の背景についても、田辺豊治テクニカルディレクターが語ってくれた。


────────────────────


──ホンダ製パワーユニット(PU)を搭載した4台が、FP3でトップ10入り。そして予選でも、全車Q3に進みました。


田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):FP3から見ると順位を落としたドライバーもいましたが、今季2度目の4台Q3ということで、いい形で進めたと思っています。日曜日のレースはここからさらに上の順位で、フィニッシュしたいところです。


──一方でアルファタウリが2度目のカーフュー(夜間作業制限)破りをしましたが、パワーユニット関連だったようですね。


田辺TD:はい。初日が終わって予選レース用PUに交換したのですが、エンジン掛けしたところでデータに若干不安な点が出た。大事を取って、元のPUに戻しました。特に大きな問題ではありません。


──バーレーンは典型的なパワーサーキットではないとはいえ、それでも直線が4本ある。ここでトップ10に4台というのは、ホンダのひとつの成果と考えていいでしょうか? (レッドブルの)クリスチャン・ホーナー代表も、現行PUになってバーレーンで予選2列目を占めたのは、今回が初めてだと喜んでいました。


田辺TD:レッドブルがホンダと組んで、ここでの最上位グリッドを獲れたのは喜ばしいと思います。パッケージとしてのパフォーマンスが上がってきた、ひとつの証左だと思いますね。


──一方で今回も、メルセデス2台に前を塞がれた。フェルスタッペンも、「いい調子で来ているのに予選になると、ちょっと足りない。何なのかは、わからないけど」と言っていました。田辺さんはその辺り、どう考えていますか。


田辺TD:そうですね。相対的な競争力の結果ですから……。メルセデスにしても、自分たちの100%の競争力からしたら、まだ足りないと考えているかもしれないですし、なんとも言えないですね。ただメルセデスへの挑戦者としては、何の後悔もない形で戦いを挑んでいかないといけない。ミスも含めてですね。そのなかで相対差が出て、それが結果として現れるということかと。

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第15戦バーレーンGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)


──初日にクラッシュしたアレクサンダー・アルボンは特にペナルティを受けていませんが、現在持っている3基のPUのなかでやりくりしたということですね。別のPUに交換したのでしょうか。


田辺TD:取り替えました。事故に遭ったPUは、ざっくり見たところでは問題なさそうです。ただレース週末なので、じっくり時間を割いて点検することもできない。これはとても使えないものなのかどうか、その判断を付けたということです。週明けには時間をかけて、細かいところを見ていくつもりです。


──それは現場での作業ということですか。


田辺TD:はい。3連戦ですし、ルール上の縛りでファクトリーに戻す許可もなかなか降りにくいんですね。まず大丈夫だろうという感触は得ているので、さらに細かく見て、必要なパーツ交換とかあれば交換しようと。


──金曜会見でフェラーリのマッティア・ビノット代表が、エンジン開発凍結を1年前倒ししてもいいと言っていました。それについてコメントはありますか。


田辺TD:FIAは持続可能性ということを、将来のF1で強く打ち出しているんですね。そのなかでは特に、持続可能な燃料も改革しようという話が出ています。


 燃料を変えるとエンジン本体も変えないといけない。その場合、(PUの)変更は2026年となっていますが、コスト面も考える必要があります。次のPUがどうあるべきか考えたとき、効率、コストも重要な要素。次世代のPUを2026年まで待つべきなのか、今の世界情勢、経済情勢を考えると、チームの低コスト運営という点からも、早めた方がいいのではないか。そこから、前倒しという話が出てきたのだと思います。

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第15戦バーレーンGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)

2020年F1第15戦バーレーンGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第15戦バーレーンGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第15戦バーレーンGP ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)

2020年F1第15戦バーレーンGP  ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第15戦バーレーンGP  ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)



(取材・まとめ 柴田久仁夫)


レース

6/27(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
6/28(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
6/29(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※オーストリアGP終了時点
1位オスカー・ピアストリ216
2位ランド・ノリス201
3位マックス・フェルスタッペン155
4位ジョージ・ラッセル146
5位シャルル・ルクレール119
6位ルイス・ハミルトン91
7位アンドレア・キミ・アントネッリ63
8位アレクサンダー・アルボン42
9位エステバン・オコン23
10位ニコ・ヒュルケンベルグ22

チームランキング

※オーストリアGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム417
2位スクーデリア・フェラーリHP210
3位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム209
4位オラクル・レッドブル・レーシング162
5位ウイリアムズ・レーシング55
6位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム36
7位マネーグラム・ハースF1チーム29
8位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム28
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー26
10位BWTアルピーヌF1チーム11

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第11戦オーストリアGP 6/29
第12戦イギリスGP 7/6
第13戦ベルギーGP 7/27
第14戦ハンガリーGP 8/3
第15戦オランダGP 8/31
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年5月号 Vol.3 日本GP号