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レッドブル・ホンダ分析:「2基目の準備も整った」新パワーユニット投入は戦略の一環。年間開催数には左右されず
2020年8月8日
第4戦イギリスGPから2週連続でシルバーストン・サーキットで行われるグランプリは、F1が世界選手権としてスタートした1950年から70周年ということで、「70周年記念GP」という名称で開催されている。
その記念イベントで、レッドブル・ホンダはパワーユニット(PU)を一新。マックス・フェルスタッペンはICE、TC、MGU-H、MGU-K、ES、CEの6つのコンポーネントをすべてを2基目にしてきた。
チームメートのアレクサンダー・アルボンは、ICE、TC、MGU-H、MGU-Kの4つのコンポーネントに2基目を投入。これはすでに第2戦シュタイアーマルクGPと第3戦ハンガリーGPでES、CEをそれぞれ2基目にしていたためだ。
今回のパワーユニットの交換は、もちろん、イギリスGPでレッドブル・ホンダの2人のマシンに搭載されたユニットにトラブルが発生したからではない。そのことは、ホンダ・レーシングF1のツイッターのこんなつぶやきからもわかる。
「今シーズンのPU戦略の一環として、このイベントではふたりのドライバーに新しいPUを導入します。これにより、PU管理の点で柔軟性が向上します。新しいPUは前戦まで使用してきたものと同じ仕様です」
つまり、トラブルがあっての交換ではなく、戦略的交換だった。
じつは70周年記念GPの金曜日には、レッドブル・ホンダ以外にも何人かのドライバーがパワーユニットを交換してきた。ICEとTCとMGU-Hはダニエル・リカルド(ルノー)が、MGU-Kはリカルドのほか、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、レーシングポイントのふたり、ウイリアムズのふたりがそれぞれ2基目を投入している。
70周年記念GPは5戦目。つまり、1基目はまだ4戦しか使用していない。なぜ、この時期にレッドブル・ホンダをはじめ、多くのドライバーが2基目を投入してきたのか。それはまだ最終的に決定しない今シーズンの日程が関係しているのではないかと思われる。
本来であれば、2020年はレギュレーションによって、ICE、TC、MGU-H、MGU-Kの主要4コンポーネントに関しては年間3基まで、ESとCEは年間2基までペナルティなしで交換できることになっている。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により4カ月遅れで7月に開幕した時点で、シーズンはまだ8戦までしか確定できていなかったため、FIAは急きょレギュレーションを変更。主要4コンポーネントに関しては、年間2基でスタートしていた。
ただし、これには条件がついていて、「シーズンが15戦以上となった場合、主要4コンポーネントに関しては、年間3基へ増やす」ことで合意していた。
その後、F1はトスカーナGPとロシアGPでのレースを発表し、さらにドイツのニュルブルクリンク、ポルトガルのアルガルベ、イタリアのイモラでの3戦を追加。8月7日時点でシーズンは全13戦となっている。もちろん、このままであれば15戦以下となるので、主要4コンポーネントは年間2基までとなる。したがって、1基あたりの耐久・信頼性は6〜7戦は必要となり、5戦目での交換は少し時期が早い。
しかし、FOMは7月下旬にドイツ、ポルトガル、イタリアの3戦を追加することを発表した際、「シーズンは中東で締めくくられるだろう」という表現を使用していた。これはバーレーンとアブダビでのレースが加えられることを示しており、少なくとも2戦が追加され、そうなれば、年間15戦以上になることは確実だ。つまり、1基あたりの耐久・信頼性は5戦程度となる。
しかし、田辺豊治F1テクニカルディレクターは「年間スケジュールと今回の2基目の投入は関係ない」という。
「もちろん、この先15戦以上になればレギュレーションに従いますが、(現時点では)2基でやりくりしていくということです。だから、5戦後に3基目を入れるつもりで今回2基目を入れたわけではありません」(田辺)
では、なぜこのタイミングだったのか。
「まあ、そこそこ1基目を使っているのと、今年は信頼性の改訂を除いてアップデートできず、同じスペックを年間通して使用していくなかで、2基目の準備も整ったので入れました」
「ただ1基目もまだプールに入っているので、今回入れた2基目とともにこの先もやりくりしていきます。(1基目で)金曜を走ったり、あるいは1基目を週末通して使用することもあります」(田辺)
つまり、今回レッドブル・ホンダは耐久・信頼性の観点からではなく、あえてフレッシュなエンジンを70周年記念GPに投入するために、パワーユニット交換してきたわけである。
攻めの一手に出たレッドブル・ホンダの土日の戦いに注目したい。
(Masahiro Owari)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 324 |
2位 | ランド・ノリス | 293 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 230 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 194 |
5位 | シャルル・ルクレール | 163 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 117 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 70 |
8位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 66 |
9位 | アイザック・ハジャー | 38 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 617 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 280 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 260 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 86 |
6位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 62 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 61 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 55 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 44 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

第16戦 | イタリアGP | 9/7 |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/21 |
第18戦 | シンガポールGP | 10/5 |
第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |

