山本MDインタビュー後編:開幕前の健康管理体制、オーストラリアGP中止の背景「ホンダはホンダで考えるべき問題」
2020年3月16日
世界中で流行している新型コロナウイルス(COVID-19)の状況を踏まえ、3月13日(金)朝に開催中止が決まった2020年のF1第1戦オーストラリアGP。レースを戦うべくアルバート・パーク・サーキットを訪れていたホンダF1の山本雅史マネージングディレクターにインタビューを行った。開幕に向けて開発体制を分断して健康管理と徹底し、メルボルンに来てからもホンダとして独自に今回の問題について検討していた背景を語った。
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――オーストラリアGPだけでなく、2020年のF1カレンダー全体として先が見通せない状況になってきました。
山本雅史マネージングディレクター(以下、山本MD):「世界規模で感染が広がる新型コロナウイルスですから、その影響は大きい。そういった意味では、この新型コロナウイルスの特効薬が開発され、早く混乱が収まってくれることがもっとも大切なことです」
「F1がどうこうと言っている場合ではなく、パンデミックという状況を1日も早く解消すること。それが最優先だと思っています。その結果、F1グランプリをどうするのかは、FIAとF1が決めていけばいい。その決定にホンダは従っていきます」
「ここまできている状況で、今のパンデミックを1日でも早くクリアにすることがもっとも大事じゃないかなと思います」
――F1を開催することも重要ですが、それ以上に重要なことを私たちは考えなければいけないと。
山本MD「ホンダとしては、お客様ありきで考えるべきだと思っています。お客様、すべての関係者の健康、安全に配慮していくべきだと思います。そんななかでの中止決定は、まったく正しいと思います。今回はそんななかで下されたキャンセルでした」
――会見前にマルコさん(レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ)と会談していたということですが、新型コロナウイルス関係の対応について話し合っていたんでしょうか?
山本MD「今回の件は厳しいねという話と、次のレースがいつになるのかわからないねという、ほとんど雑談でした」
――あえて聞きますが、昨晩(12日夜)のミーティングでは、オーストラリアGPの開催を望んでるチームのなかにホンダがパワーユニットを供給している2チーム(レッドブルとアルファタウリ)がいたと聞いています。それについてはマルコさんと話しましたか?
山本MD「いや、していないですね。チームとホンダでオーストラリアGPに出る出ないという話は12日の夜の時点ではしていません。もちろんホンダもF1に参戦している大きなブランドなので、ホンダはホンダで考えるべき問題だと思います。最終的に(チームと)そういった話をする前にキャンセルが決まりました」
――ホンダは独自にイギリスのHRD MKのF1スタッフや従業員の健康管理を行っていますか。
山本MD「もちろんやっています。それはプレシーズンテスト直後から始めていました。HRD MKには建屋が新旧でふたつあるので、テストから帰って来た部隊は、2週間は古い方の建屋で仕事してもらっていました」
「また、毎日メールで“体調がすぐれない、熱がありそうだ”という人は必ず(自宅から)連絡させるようになっています。それはイギリスだけでなく、今回メルボルンに来てからも同じです。ホテルでも毎日行っていました」
「今回オーストラリアGPが中止になったので、(渡航制限を考慮して)日本からの出張という形でHRD MKに来ていたスタッフのなかにはイギリスに帰らず、今回は日本に帰る人もいます」
「ただ、その場合も14日間は在宅勤務やホテルでのテレワーク勤務など日本の安全基準に沿って、健康管理を徹底しています」
――開幕戦は例年、八郷隆弘社長をはじめ、本社から多くの役員がいらっしゃていましたが、こういう状況で予定変更などは考えてましたか?
山本MD「今年も社長、副社長はじめ、役員たちが激励に駆けつけてくれる予定になっていました。F1を応援してくれることは重要なことですが、健康管理という意味ではやはり会社全体に関わること。役員以外にも多くのゲストを招待する予定でしたが、健康リスクを考えて、すべてキャンセルしました」
――それはグランプリ中止が発表される前に?
山本MD「はい、私たちが日本を発つ直前に、その時点での状況を考え、非常に厳しいと判断し、動いた(キャンセルした)方がいいということになりました」
(Masahiro Owari)
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