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【津川哲夫のF1新車初見チェック】新生アルファタウリAT01はレッドブルRB14/15/16のハイブリッド型。今季、問われるチーム力

2020年2月17日

 チーム名をアルファ・タウリに変更した昨年までのトロロッソ。新チーム名での最初のニューマシンはコードネームがAT01と名付けられた。AT01はメインカラーも車体外装のデザインも大きく変わり、白を基調にブラックをあしらったなかなかのセンス。レッドブル(RB)グループ、特にこのチームのマシンとデザインの色調はいつもセンスがよく美しい。


 しかしカラーリングとチーム名は新しいが、AT01は他チーム同様、昨年型の通常踏襲型で、ほとんどSTR14のままに近い。極端に言ってしまえば、親チームのレッドブルRB14(2018年のマシン)の各部にRB15(2019年のマシン)のパーツを組み込んだような印象のマシンだ。


 したがって、昨年同様RB14/15とも言えるAT01。それでも今シーズン用パーツも若干投入されているようで、特にリヤサスペンションはRB15/16と行ってよさそうだ。


 また、規則上、ブレーキダクトのホモロゲーションが施行されたことで、ブレーキダクトはアルファタウリ仕様と言うことになる。もちろんエアロの基礎はRBでもトータルのエアロは一応、このチーム独自の開発だ。


 搭載するパワーユニット(PU)はもちろんホンダRA620H。昨年同様、ワークス仕様でホンダPUは昨年後半からメキメキとそのパフォーマンスを上げてきているし、車体は基本的には昨年型のSTR14(RB14/15)改と考えれば、そもそもトータルパフォーマンスが低い訳はない。実際、昨年は実力で表彰台を獲得しているパッケージなのだから。


 昨年はホンダ・ワークスチームとは言え、現実にはレッドブル・ジュニアチームとして開発・テストチームに近い役割を果たし、その成果がレッドブルのマックス・フェルスタッペンの活躍につながった。


 今シーズン現行レギュレーション最終年で、レッドブルとともにタイトルを狙いに行くホンダはテストや実験でペナルティを払う余裕はないはず。そのため、今シーズンのアルファタウリは比較的独自のレースを展開できるはず。果たしてレッドブルBチームの名称を払拭し、アルファタウリのレースがどこまでできるか。まさにチームの真価が問われるシーズンとなりそうだ。

2020年型アルファタウリ・ホンダF1マシン『AT01』
2020年型アルファタウリ・ホンダF1マシン『AT01』



(Tetsuo Tsugawa)


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