F1ドライバーのラルフ・ファーマンとジャンカルロ・フィジケラがヨーロッパGP開幕前日の26日午後、フォード・フォーカスRS WRCを走らせた。
アクロポリスラリーの勝者マルコ・マルティンとコ・ドライバーのミハエル・パークが見守る中、ジョーダン・フォードの二人はニュルブルクリンク近くのコースにて2002年型フォーカスをドライブした。
まずマルティンが両F1ドライバーを同乗させて説明。それからシートを替わり、マルティンはWRCではほとんど経験のない助手席に座って、両F1ドライバーが経験を生かしながらフォーカスを初めてドライブした。最後はパークが助手席に乗り込んでファーマンとフィジケラにペースノートを読み上げた。
「すばらしい体験だった」とフィジケラ。「マルコの隣りに座って彼の運転ぶりを見られたのはよかった。いざ自分の番になると車とサーキットを覚えるのに2〜3周かかったが、プッシュし始めてみたら驚いたよ」「フォーカスはグリップもいいしブレーキもすばらしい上、信じられないくらいのハンドリングとスロットルレスポンスのおかげでドライブがすごく楽しい。F1カーとは全然ちがうよ! 僕のジョーダン・フォードだったらスライドさせればタイムをロスするが、ラリーでは横向きだろうと全開で行かなければならない。ラリードライバーの方がちょっとおかしいんじゃないかと思うね!」
普段、フォード・モンデオST220に乗っているファーマンは、フォーカスのグリップの良さに最も驚いたと言う。「F1カーに比べるとフォーカスは曲がり方に鋭さはないが、グリップは驚異的で特に低速で実感する。本当に信じられないマシンで、すばらしい経験だった」
これがWRC車初ドライブのファーマンとフィジケラのパフォーマンスに驚いたと、マルティンは話す。「僕はあまりいい同乗者ではないようで、一緒にスタートするときはちょっと不安だったんだ。だがジャンカルロもラルフもすばらしいドライバーで、あっという間に車に慣れた。あるジャンプのアプローチでは僕は思わずシートを掴んだが、彼らはまったく動じなかったね。いいペースで飛ばしてたよ!」
マルティンとパークは日曜、ジョーダン・フォードのゲストとしてヨーロッパGPを観戦。フォード・チームRSディレクターのヨスト・カピトは今回のイベントをこう説明する。「我々はF1とWRCの両方に参戦する唯一のメーカーなので、ドライバーたちを集めてそれぞれのマシンを体験させてはどうかということになったんだ。みんな楽しんでくれたと思うよ。お次は、EJ13にマルコを乗せてもいいか、エディーにかけ合わなくちゃね!」