今週末、ヨーロッパGPに挑むジョーダン・フォード。ブラジルでジャンカルロ・フィジケラがGP初優勝を飾りチームは4勝目を刻んだが、以降は苦戦を強いられている。
2週間前のカナダGPでは2台ともが完走できなかったが、その前のモナコではフィジケラが10位、ラルフ・ファーマンが12位だった。今季のポイント獲得は、フィジケラの幸運な1勝とファーマンの唯一の8位入りのみだ。
そうした中でニュルブルクリンクは得点を重ねるチャンスであり、またフォードの欧州本社がそう遠くないケルンにあることから、決して楽な戦いではないものの、チームは軌道修正すべくいつも以上の頑張りを見せようとしている。
フィジケラは1997年のF1デビュー以来、ニュルブルクリンクで6度の走行経験がある。記録は上々とはいかないまでも、1999年にはレースをリードした他、1998年に6位、2000年に5位に入っている。
「ブラジルで勝つ以前は、もっとも勝利に近づいたレースが1999年のニュルブルクリンクだったんだ」とフィジケラ。「しばらくトップを走ったんだが、ヘッドレストが取れて、ドライブできなくなってコースアウトという目に遭ってしまった。だからこのトラックには、いい思い出と悪い思い出の両方がある」
「マシンパッケージは今のところ栄光への希望も少しは持てそうだし、来月には新しい空力パッケージが投入されるので楽しみ。車は安定性がいまひとつで、少しでもチャンスにつながればと、僕はいつでも気温が下がったりコンディションが変わることを願っている。もちろんチームが速い車を作ろうと頑張ってくれていることは分かっているし、だからこそ僕も自分の仕事に専念し続けられる」
ルーキーのファーマンはこの週末もまたひとつ新しいトラックを習得しなければならないが、今季すでに8レースを経験したおかげで自信を深め、トップ8の常連入りを望む程になった。
「シーズンがもう半分終わってしまったなんて信じられない」とファーマン。「僕もF1で8レースを走ってみて、やっと車にも慣れてきたし、トラックごとに限界点を素早く見つける方法も分かってきた」
「僕にとってはほとんど毎レースが初めてのサーキットだから、シーズン後半戦といってもまだまだ学習中の身だ。次の2〜3戦で安定してポイントを取れるようになりたいし、僕もチームもそれができるポジションにいることを確かめるべく、共に頑張っている」