2週間前のカナダGPで今季2度目のポイント獲得を果たしたパナソニック・トヨタ・レーシングが、今週末のニュルブルクリンク戦で更なるポイントの獲得を期待している。
ニュルブルクリンクは、ケルンのファクトリーから45分の近さにあるということで、ヨーロッパGPはトヨタにとってホームレースとも言えるイベントだ。
現在のF1カレンダーではドイツで2回GPが開催されているが、ニュルブルクリンクはその初戦にあたる。サーキットは、ケルンから70kmのアイフェル地区にあり、中低速コーナーとストレートから成るコースで、メカニカルグリップとトラクションが重要となる。
サーキットのレイアウトは2002年に変更された。大きな変更箇所は、1コーナーに続く560mのインフィールドセクション。新たなセクションの追加で、コースの全長は4.56kmから5.14kmに延びた。とはいえ、1951年から76年まで、22台のF1マシンがレースを繰り広げていた1周22kmの超ロングコースに比べれば、大した距離でもない。
オリビエ・パニスはニュルブルクリンクがあまりお気に入りではないようだが、2週間前に今季初ポイントを獲得した彼は、タフな戦いを予想しながらも更なるポイント獲得に意気込んでいる。
「ニュルブルクリンクは僕のお気に入りのトラックではないけれど、テクニカルなセクションがいくつかあって、ここをきちんと処理できた時はスカッとした気分になれる。アイフェル地区は普段でもとても寒いので、天候に泣かされることもしばしばある。そこで、タイヤを温めるために、クルマのクルマのセットアップをソフトにする必要がある。アンダーステアは禁物だ。タイヤがすぐに傷むからね」
「ニュルブルクリンクではオーバーテイクが難しいので、予選が重要だ。カナダでは初ポイントが獲得できて嬉しかった。今シーズンの残りのイベントで、カナダ以上の成績を着実に収めていければいいね。今週末について、いまは具体的な予想を立てようとは思っていない」
一方のクリスチアーノ・ダ・マッタは、カナダでは途中まで8位以上の成績が期待されていたものの、リタイアに終わった。ニュブルクリンクでのレースは、コース改修以後初めてとなるが、トヨタのホームサーキットとあって、グッドパフォーマンスを期待している。
「僕たちは先週ヘレスで、ミシュランと共にニュルブルクリンク用のタイヤチョイスにずいぶん励んだ。かなりの距離を走り込み、とても貴重なデータを収集できた。ニュルブルクリンクでは、F3000時代の1996年に走ったことがあるが、あれからコースがずいぶん変わってしまった。特に、去年の改修で1コーナーがかなり変更されたので、金曜日にコースを覚え直すつもりだ」
「カナダでは、あと数ラップでポイント獲得だったところ、結局リタイアに終わってフラストレーションが溜まったが、今週末はうまくやろうと心に誓っている。特に、ファクトリーから応援にやってくるトヨタの人々のためにね!」