今週末、かの有名なニュルブルクリンクで開催されるF1選手権第9戦ヨーロッパGPは、メルセデスベンツにとっては2つあるホームレースのうちの1戦目となる。
チーム・マクラーレン・メルセデスは計76ポイント、コンストラクターズ選手権第2位でドイツ入りする。またドライバーズ選手権ではキミ・ライコネンが計51ポイントで2位。首位にはわずか3ポイントだ。一方のデイビッド・クルサードは計25ポイントで7位につけている。
キミ・ライコネンは、カナダでは予選でミスを犯して決勝はグリッド最後尾からのスタートとなった。なんとか巻き返して6位でフィニッシュしたものの、優勝したミハエル・シューマッハーに選手権争いでも3ポイントのリードを許す結果となってしまった。
「カナダのリザルトはもちろん理想的だったとは言えないが、最悪ではなかったと思うんだ」とライコネン。「予選のポジションがあんなだったのに、ポイントが得られて、ミハエルのリードも3ポイントにとどめられた。まだシーズンは折り返し地点であと8レースもあって、勝ち取れるポイントもたっぷりあるしね」
「ニュルブルクリンクはいろんな種類のコーナーやストレートがあるため、ドライブするには面白い上、レース中にスムースなリズムを作ることができる。ここ2、3レースのサーキットと違い、ニュルブルクリンクはランオフエリアも広いしグラベルトラップも十分あるから安心だ。アンダーステアになりやすいので、これを避けるためのセットアップが重要になる。会場は、特にチーム・マクラーレン・メルセデスにはメルセデスベンツの地元だから、毎年熱狂的な雰囲気になるよ」
デイビッド・クルサードのカナダGPもまた、予選11番手からスタートし、レースではギヤボックスが故障して48周目リタイアという残念な結果に終わってしまった。今週末のレースは彼にとって記念すべきF1レース150戦目となる。
「ニュルブルクリンクでのヨーロッパGPは、いつも楽しめるイベントだ。今年はF1参戦150戦目にも当たるしね」とクルサード。「メルセデスベンツのホームGPのひとつでもあるから、すごい応援団が来て、おかげでもちろん僕らの意欲も増す。MP4−17Dの調子は引き続き良く、カナダでも渋滞がなければとてもいい感じだったから、ぜひともドイツのファンにいいレースを披露したい」
「いいオーバーテイクポイントがいくつもあって、例えばビードルシケインのブレーキングのところはしょっちゅう白熱のバトルが見られるし、昨年作られたメルセデスアリーナ入り口のヘアピンもいい。カナダの後スペインのヘレスに行って、MP4−18の開発を続けるテストができた。走行距離を重ねられたことはもちろん、より車を理解することで、レースへの投入前に性能や信頼性を最大限まで高めることに集中したよ」