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【F1イタリアGPの焦点】ティフォシの興奮とメルセデスの攻撃の狭間で、未知の自分と対峙していたルクレール
2019年9月10日
スタートからゴールまでメルセデスの攻撃を抑えた53周は、「53周よりもずっと長く感じた」とシャルル・ルクレールは振り返った。勝利の後の気持ちをひと言で表現するなら「解放」とも。
モンツァ仕様のフェラーリは完璧で、予選ではポールポジション獲得に成功。しかしレースでは1週間前のスパ・フランコルシャンと同じように、メルセデスに苦しめられることが予想された。
「とにかく、スタート直後の3周で十分なギャップを築きたい」
スリップストリームとDRSの脅威は、スパ以上に大きくなるだろうから──。それでも、スパより明るい要素がひとつ。
「FP2でロングランを行った時のペースは悪くはなかった。スパと比べてもライバルとの差は小さくなったと思う」
ルクレールがFP2で21周のロングランを行ったのはC2ハード。スパで苦労した“ミディアム”と同じC2スペックだが、モンツァはスパほどタイヤへの負荷が大きくない。タイム的にはセバスチャン・ベッテルがロングランを担当したC3ミディアムの方が優れているけれど、同じタイヤで勝負するとメルセデスが有利になってしまう。
メルセデスではルイス・ハミルトンがハードを2セット持っていたが、FP1がウエットだったせいかFP2でもハードは使わず、ミディアムとソフトに集中して仕事を行っていた。ストレート速度よりもダウンフォースに自信を持つ彼らは、予選で負けてもレースではタイヤに優しい特性を活かしてフェラーリに挑めると考えていたのだ。
こうした状況の下、ルクレールにとって厳しい条件となったのは、自分とベッテルの間に2台のメルセデスが入ってしまったこと。スパではベッテルが5周の間ハミルトンの前に立ちふさがり、“壁”となってくれた。しかしモンツァでは、真後ろにハミルトンとバルテリ・ボッタスの2台。メルセデスは作戦を分け、1台はアンダーカットを、1台はオーバーカットを狙ってくるだろう。僅差の走行が続いた場合、ルクレールひとりで2台に対抗するのは、計算上は不可能だ。
大舞台を前にして、ルクレールは精神的にも難題を抱えていた。フェラーリのドライバーとして初めて挑むイタリアGP。特別な週末になることは予想していたものの、水曜日にミラノで開催されたイベントに参加し、想像をはるかに超えたティフォシの情熱を目の当たりにして以来、“勝利”だけが頭を占めてしまった。それはルクレールにとって、これまで経験したことがない精神状態だった。
「生まれて初めてのことだった。通常、僕はマシンに乗って自分が行う仕事だけに集中し、結果としてそれがうまく機能してきた。でも水曜日、信じられないサポートを目にして以来、応援してくれるみんなのため、チームのために勝ちたいという思いに僕はとらわれてしまった。ティフォシの目の前で勝利したい──。レース中にさえ、“勝てたら、観客席を埋めた人たちにはどれほど大きな意味があるんだろう?”と考えてしまったくらいだ」
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※メキシコシティGP終了時点
| 1位 | ランド・ノリス | 357 |
| 2位 | オスカー・ピアストリ | 356 |
| 3位 | マックス・フェルスタッペン | 321 |
| 4位 | ジョージ・ラッセル | 258 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 210 |
| 6位 | ルイス・ハミルトン | 146 |
| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 97 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 41 |
| 10位 | アイザック・ハジャー | 39 |
※メキシコシティGP終了時点
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 713 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 356 |
| 3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 355 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 346 |
| 5位 | ウイリアムズ・レーシング | 111 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 72 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 69 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 62 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 60 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |
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